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02-4.

 酸素が足りないのか。  頭の中が真っ白になっていく。考えがまとまらず、ただ、与えられている快感に応えるように舌を絡めることしかできなかった。  互いに求めるように貪り合うだけの口付けにさえも、興奮を隠せない。  どのくらい口付けをしていただろうか。  不意に離された。激しく絡み合っていたのを物語るかのように、零れた唾液をアルバートの指で拭われる。 「満足するまで付き合ってくれるんだろう?」  僅かに唇に触れた指先にさえも愛おしいと言わんばかりの蕩けた顔をするブラッドに対し、アルバートは笑みを零した。 「それにしても、随分と余裕がないな?」  アルバートの言葉に対し、ブラッドは首を傾げた。  ……余裕?  口内を翻弄するような口付けの快感を忘れられない。  それを求めるかのように無意識にアルバートの背中に腕を回していたことに気付き、ブラッドはゆっくりと腕を降ろした。 「ばーか。余裕ないのはお前だろ」  減らず口を叩く。  煽るような言葉を口にすれば、言葉を封じるかのように甘く激しい口付けをするだろうと期待に満ちた顔をしていた。 「自覚がないのか」 「は?」 「ずいぶんと激しい主張をしているが?」  アルバートの右手はブラッドの下腹部を撫ぜる。  それから迷うことなく股間に触れた。 「ひゃっ」  ズボンの上から触れられただけだというのにもかかわらず、反射的に声がでる。ブラッドは信じられないと言わんばかりに自分自身の口を手で塞いだ。  ……うっ、嘘、だろ。  頭の中が真っ白になるほどに気持ちのいい口付けだった。  それに応えることに没頭しており、下半身が熱を持っていることに気付かなかった。指摘をするかのようにゆっくりと撫ぜられるたびに大きさが増していることを自覚し、ブラッドの顔は真っ赤に染まる。 「苦しそうだな」  そう言いながらも、アルバートの手は止まらない。

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