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02-5.
「気持ちよくしてやろうか」
アルバートの提案に対し、ブラッドは反射的に目を反らした。
……どうすればいいんだ!?
どのように反応をすればいいのかさえも、わからない。
困惑を隠せないブラッドの返事を待たず、アルバートは刺激を少しずつ強くする。ズボンの上から形を確認するかのように撫ぜまわしたかと思えば、上下に擦り上げるように刺激をする。
刺激に慣れさせないかのように動かされる手に翻弄され、本能のままに大きくなる快感に抗えない。
「同意を得られないまま、犯すようなことはしない」
アルバートはブラッドの耳元で囁いた。
覆い被さるような姿勢のまま、アルバートはブラッドの耳元に軽い口付けをする。それさえも、ブラッドの理性を揺らがせているとわかっているのだろう。
「触れるだけで満足しているのはブラッドなんじゃないか?」
アルバートの言葉に対し、ブラッドは頭を左右に振った。
「ばか、に、すんなっ」
口元を抑えながらも声をあげる。
声が震えてしまう。
ブラッドが反論をしようとしている間も、アルバートの手は止まらない。
「気持ちよくにゃんかっ!?」
ズボンの上から爪立てられた。
爪で引っ掻くような刺激に声が裏返る。布越しで擦られ続けた陰茎は熱を持ち、さらに刺激を求めるかのように敏感になっている。
「ひぐっ」
喘ぎ声をあげそうになる。
それを必死に抑え込もうとするブラッドの姿はアルバートの性欲を煽るだけだった。
「可愛いな」
アルバートは弱いところ探すかのように手を動かしながら、ブラッドの耳元で話し続ける。
「可愛い。ブラッド。可愛いよ」
可愛いと言われる度に頬が赤くなる。
それに気づいているのだろうか。
アルバートの言葉に対し、ブラッドは喘ぎ声を抑え込みながら睨みつける。
「一緒に気持ちよくなりたい。触れるだけなんてひどすぎると思わないか?」
アルバートの言葉に対し、ブラッドは小さく頷いた。
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