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【番外編】そこだけがおんなのこ 中編

 煙草が切れていた。  一所が出先から事務所へ戻る途中、コンビニに寄るとレジが混んでいたので、ついでにアイスコーヒーと……コンドームを二箱手に取る。  翌日になっても、古良井のアソコは、まだ、女の子のままだった。 そこだけがおんなのこ 中篇 「ただいま」  一所が事務所に戻ると、古良井はソファで丸くなって寝ていた。  デスクにコンビニ袋を置いて椅子を引くと、一所はグローにスティックを差し込んで吸い付ける。  PCを立ち上げて帳簿に目を通しながらスパスパとふかしていると、煙草の臭いに、古良井が目を覚ました。 「今日のお仕事は……」 「朔のは無いよ」 「じゃあ、今日は愛人だけの日ですね」  嬉しそうな古良井の笑顔が眩しい。 「ハジメさん」  呼ばれて一所はデスクを立つと古良井の隣に座り直した。 「朔はよく寝るね。猫みたいに」 「……いくらでも寝れますよ」 「昨日はごめんね。おねだりしてくれたのに最後まで出来なくて」 「えっ……」 「買ってきたから。今夜はしようね」  ちゅうと耳の後ろにキスをする。 「するんですかぁ」 「ん? 怖くなっちゃった?」 「……聞いただけです」           ◉  夜。    早い時間にベッドへと潜り込んだ二人は、長い間キスをしてから……やがて一所が手を伸ばすと、同等に長い愛撫の時間がはじまった。  古良井のTシャツをたくしあげると、一所は胸板に顔を埋め、ぺろぺろと舌先で乳首を舐め上げてもて遊ぶ。 「っん……❤︎」  左手は古良井の恥丘ごとクリトリスを揉み込んで、愛液があふれるのを待った。  指先にトロリとしたものが触れると、一所はぬちゅりと、そのまま中指をおしすすめ、熱い古良井の陰唇の中へと指を沈める。 「ん、中、とろとろだ。朔は本当にえっちに優秀だね?」  ちゅく❤︎ ちゅく❤︎  ゆるゆると指を出し入れしながら、やんわりとほぐしていくと、古良井は一所の指を3本ほど飲み込めるようになった。 「ハジメさん……」  一所の腕にしがみつく古良井がかわいい。   「まだですか……?」 「裂けると少し、痛いし血も出るよ」 「少しくらい痛いの大丈夫です……から……」 「うーん」  一所は、くぱりと中を開く。  ゆっくりと納めて馴染ませればいけるだろうか。 「挿入れてみる?」  ぬちゅっと、指を引き抜いて、一所は古良井の腰を掴むと自分の正面に引き寄せた。 「その前に」  一所は、あーんと口を開け、かぷりと古良井のクリトリスを口に含む。 「やっ……❤︎ だめ……❤︎そこ今関係ないでしょう、はじめさ……❤︎」  舌先でれろれろと舐めまわし、吸い上げる。 「んっ……ちょっと強いです……❤︎ はじめさ……」 「ここでイけるかな。一回イっておこうか、朔」 「そんな……あっ……❤︎ぁっ……❤︎」  べったりと柔らかい舌を押し当てられ、クリトリスを押し潰された。  小刻みに舌が揺れ、古良井は思わず両手で一所の頭を掴む。 「っ〜〜〜❤︎❤︎❤︎」  ビクビクと体が跳ねた。  古良井は軽く外イキさせられ、体の力が抜ける。 「も……やぁ……❤︎」  すると、ぐいと腰を引かれて古良井は、ぬるぬるの陰唇に触れる熱い塊に気がついた。 「はじめさん?」 「僕もねえ、堪えたほうだと思うよ、うん」  ぴっと口に咥えたコンドームの封を切って、くるくると着けると、今度は陰唇に明確に肉棒を擦り付けられた。  ぬりゅ❤︎ ぬりゅう❤︎ 「あ……❤︎」 「朔太郎」  身をかがめた一所のキスが降ってくる。  一所の舌に古良井が舌で応えていると、擦り付けられていた肉棒が角度を変えたのが分かった。  ちゅぷ❤︎  入り口に押し当てられた亀頭が、ぬぷりと、襞を押し広げながら入ってくる。  静かに、けれどスムーズに入り込んだ肉棒は熱く、じわじわと古良井の入り口を拡げていった。 「んっ……ちゅ❤︎ ちゅく❤︎……んんっちゅ❤︎」  一所に舌を吸われ、下半身を貫かれ、古良井の頭は少し混乱する。指とは比べ物にならない熱と質量が押し入ってきたのだ。  ずぷん❤︎ 「ぁ……ッ❤︎」  古良井が思わず声を漏らした。  一所がひと息に押し込めた肉棒は根元まで入ったようだ。奥からじわりと愛液が滲み出した感触がゴム越しでもわかる。  ぬる……❤︎  一所は、しばらく古良井とキスを交わしながら。頃合いを見て腰を引いた。 「っあ」  古良井の胎の中をいっぱいにしていたものが引き抜かれ、体の中をじんじんとしたものが走り抜ける。 「痛い?」  短く尋ねる一所は、余裕がないようだ。 「不味いね、朔の中、想像以上に……気持ちがいい」 「痛くは……ないです……でも……ぁ❤︎」  ずるりと引いた肉棒を、一所が押し込める。  ずぷん❤︎ 「ここ、朔のいいところ。昨日教えたね? 擦り付けていい? 我慢できない」 「やっ……そこ❤︎ はっ……ぁっ❤︎……あっ❤︎……あっ……❤︎」 「んっ……気持ちいい……朔の中。すごく、気持ちいい……」 「ぁっ❤︎……ぁっ……❤︎❤︎ あ……ッ❤︎」  一所に突かれるたびに声が上がる。 「あー……不味いね、中、中に生で出したいな……昨日我慢するんじゃなかった……後悔ってこういうことか」 「だめ……や……❤︎ あっ❤︎溶けちゃう……❤︎溶けちゃう❤︎」 「何が溶けるの? 朔?」 「やらぁ……❤︎ らめ……❤︎」    いいところを狙って、一所はずんずんと古良井を突き上げる。    じゅぷっ❤︎ じゅぷっ❤︎ じゅぷっ……❤︎ 「はぃめ……さ……❤︎」 「良いみたいだね、朔。そろそろ、もっと大きく動くよ?」  言って一所は、ふたたび根元まで肉棒を押し込めると、今度は大きなストロークで、古良井を突き上げ始めた。   「っあっ……❤︎ あっん……❤︎ ぁっあっ……深い……嫌っ……❤︎ 深いの……だめっ……❤︎❤︎」 「朔……たろッ」 「やッ❤︎……やだ……❤︎て、言ってるのに……っ❤︎ぁっ❤︎ はじ……め……さ……❤︎ 」  古良井の中が、きゅんきゅんと締まる。 「〜〜〜❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」  一所の形が分かるほどに咥え込んで、古良井が果てた。  放心状態。  しかし、ぐったりとした古良井を引き寄せると、一所はまた腰を振り始めた。 「! はじめさ……???」 「僕。まだ」 「なんで、一緒に行ってくれないんですかァ……ンッ❤︎」 「ごめん。もったいないなって。思っちゃって」 「そん……なっ、❤︎ぅあ……やだ、ゃら……もッ……❤︎」  イッたばかりの古良井の身体を、一所は容赦なく突き上げる。  びくんびくんと身を震わせる古良井の身体に、ぱたぱたと一所の汗が滴り落ちた。 「……ッ〜〜〜❤︎❤︎❤︎」  イキっぱなしの古良井はもう、声も出ない。  深いところまでずんずんと熱い肉棒に突かれて意識が遠のきかけた頃、一所がようやく吐精した。 「ふっ……っ」  ぎゅうと頭から抱え込まれ、一所がイく。  朦朧としている古良井の瞼に幾度もキスを落として、一所はようやく古良井を解放した。  古良井はなんだかわからないうわ言を繰り返している。 ──飛ばしすぎたね?  一所は後ろから古良井を抱きかかえた。 ──眠い。  煙草が吸いたい。と、一瞬思ったけれども睡魔に負ける。  一所は古良井のうなじに口づけすると、抱きかかえたまま、ことんと眠りに落ちていった。 【続】

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