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第12話 ライバル出現?
巨大な体躯はファイティング・ブルと呼ばれるランボルギーニのスーパーSUV。
凍夜のV10ガヤルドやV12モデルより、猛牛という感じだ。
乗りこなしているのは美しい女性。
「ミクオ、車の点検お願い。」
「どこか調子悪いのか?」
「いいえ、調子は最高よ。
点検してもらってる間、ミクオの車でドライブしない?」
タカヨシが来て点検を任された。タカヨシも一級整備士だ。
ミクオはキースに断って車を回して来た。さすが、ミクオの車はカウンタック。もっともカウンタックらしいアニバーサリー。ガルウィングもスーパーカーらしい。
「いつみても派手ね。いかにも広告塔。」
「私は着替えてくるよ。女王のエスコートだ。
今夜は一晩中付き合わされそうだ。」
ミクオの予定は勝手に変わる。キースは変更を知らされて奥の整備工場に行った。
「あら、ゲオルグの息子さんね。
私はミクオの妻よ。今夜は出かけるの。
後、よろしくね。」
「えっ?立花チーフの妻?
彼は独身と聞いてますが。」
「ほほほ、内縁の妻よ。彼に聞いてない?」
(確かにあんなカッコいい男がフリーなわけないもんな。僕は遊ばれてたんだ。)
キースは気になって仕事が手につかない。
カッコいいスーツに着替えて、物凄く素敵なミクオと、人目を引く綺麗な奥さんらしき人は、車でどこかに行ってしまった。
お似合い過ぎてなんだか腹が立つ。
キースは凍夜に電話した。
「凍夜、今夜は予定ある?」
「ミコトを送ったらあとは暇だよ。」
「あ、いい考えがある。
ミコトを同伴してやろう。聞いてみて。」
声が聞こえる。
「ミコトに代わったよ。キース同伴してくれるの?嬉しいな。」
「じゃあ、飯食ってから行こうぜ。
ミコト何食べたい?」
久しぶりの3人だ。キースは元気か出た。
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