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第91話 サブ
「サブ、どこかにドライブしよう。」
「俺、運転あまり上手くないよ。
行きたい所に行けるか、心配だなぁ。」
「海に行こう。海に行きたい。」
中学生のあゆむくんは人目を惹く美少年だ。
「じゃあ九十九里に行ってみよう。」
キースに車を借りて初めてのドライブだった。
アクアラインから北茂原インターに抜けて、大網から白里海岸を目指す。
途中の道路に飛び出し注意の標識が、鹿や猿、猪などの絵と共に出てくる。
「猿とか猪とかいるんだよ。すごい!」
嬉しそうに話すあゆむくんはものすごく可愛い。
「わぁっ、ずーっと海だ。右も左も海が続いてる。」
寂れた感じの白里海岸だがあゆむくんは、はしゃいでいる。季節外れの、あまりリゾート感のない海岸でも、そこにあゆむくんが降り立つだけで輝いて見える。
波打ち際でキスをした。何度目かのキス。
中学生と、26才のオタクのキス。絵にならないだろう。それでも俺だけのものにしたい。
「あゆむくんは俺の事、嫌じゃないの?」
子供じみた確認をしてしまう。
「なんで?ボク、サブが大好きだよ。
ボクを子供扱いしない、大人のひとだ。」
あゆむくんは膝に乗ってくちづけをもらうのも上手になった。両手を首に回して抱きつく。
「ダメだよ。男は我慢できなくなるんだよ。」
「ボクだって男だよ。我慢できない。」
首筋にキスしてシャツの肩を抜く。露わになった胸の突起を口に含んで可愛がる。
この頃はここまではするようになった。ツンととがった乳首を舌で捏ねる。
「あ、あ、サブ、ここでやめないで。」
「まだダメだよ。セックスはしない。」
首に抱きついて耳元で囁く。
「途中にホテルがあったよ。行ってみたい。」
最後まではしない、という約束で車でホテルに入った。
「いつもこんな事してたら、おかしくなっちゃう。」
サブは挿入しなければいいのか?と考えた。
勝手な言い訳だった。
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