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16俺はずっと待ってるから、焦らなくていい
「準備して事に至る、簡単そうでいて実は難しそうだ。」
俺はサシュを抱くに至って潤滑剤と下剤の用意をした。サシュは大人しく下剤を使って宿屋のトイレに何回も行っていた、下剤ってそういうものだけれど大丈夫だろうか、そう思っていたらサシュがお腹の中が綺麗になったと報告にきた。
「それじゃ、サシュ。気持ちの方の準備はいいか?」
「大丈夫です!! 僕はカイトと性交するのです!!」
「はい、サシュ。体の力を抜いて、それじゃサシュの中をほぐしてみるね」
「すーはー、すーはー。きゃ!? カイトの指が中に!? ひぁ、うぅ」
「サシュ、しっかり息して、楽な体勢をとって」
「はいぃぃぃ!! はぁ、はぁ、はぁ。やぁ、指が増えて」
「………………サシュ、もういい。やっぱりサシュの中はまだ狭くて無理そうだ」
「ええっ!?」
十歳のサシュはやっぱり体も少し成長したがちっちゃくて、俺のものを受け入れるのはもう少し体が大きくならないと無理そうだった。俺もがっかりしたが、サシュはもっとがっかりしていた。
「僕、カイトの性奴隷失格です」
「そんなことはないよ、サシュは俺の大事で有能な性奴隷だよ」
「でも、性交もできないなんて!?」
「時間が必要ってだけさ、サシュはそれともその間に俺に飽きちゃうかな?」
「僕はカイトに飽きたりしません!!」
「二人で楽しみにしてような、サシュが成長するのがますます楽しみになったよ」
こうして俺とサシュの性交してみよう、まぁセックスしてみようという計画は延期になった。いつになるか分からないがまだ延期なのだ、俺は焦ることはないとサシュに言ったし、実際に焦るようなことでもないと思っていた。いつかはサシュの体も大人になるのだ、それが楽しみになったし、その時のことを考えれば俺は待てるのだ。
「サシュ、依頼でも見に行ってみるか?」
「はい、分かりました」
そうしてサシュはしばらくは落ち込んでいたが、冒険者ギルドへ行こうと声をかけたら素直についてきた。サシュはサシュなりに落ち込みから脱出したようだ、俺の役に立とうとハキハキと話してくれた。
「またゴーレム退治かな?」
「ゴーレム退治は今はありません、ダークワーム退治とあります」
「ダークワームって何だろ?」
「冒険者ギルドの図書館で調べましょう」
そうして調べ出したダークワームに関することはこうだった、いきなり床や壁それに天井などから現れる厄介な魔物だった。そうして沢山の牙を持ち獲物を咥えて、また地面にもぐってしまうのだ。ちょっとこれを退治するのは危険だった、でもサシュが何かがんばりたそうだったから、俺は多少の危険は覚悟でダークワーム退治を引き受けた。そしてダークワームが出る問題の坑道を歩きつつ、俺はサシュに俺のそばで何か歌うように頼んだ。
「サシュ、なんだっていいから歌ってくれ」
「ええと、おやすみなさい。またくる明日の朝まで、おやすみなさい、今日はもう終わったよ、おやすみなさい、眠りの粉をかけるから……」
そうやって俺たちが歩いていたら、いきなり右横にあった壁が崩れて、ダークワームが襲ってきた。俺は慌てずにサシュを担ぎながらそのダークワームを誘い走り続けた、長く感じる坑道を抜けて広い広場にでるまでそうし続けた。そして奴が体を全部出した時、魔力をこめた黒のロングソードでダークワームを斬った。口の部分から足元まで俺は風の刃で切り裂いた、交差した俺の魔力はダークワームをサイコロステーキ状にしてしまった。
「はい、カイト。ダークワームの魔石なのです」
そんな状態の奴の中からサシュは魔石を拾いだしてくれた、手や魔石がダークワームの黒い血液まみれなので、サシュは魔法で綺麗な水を出して洗ってから俺に魔石を渡してくれた。
「サシュ、ありがとう。大変だったな、この肉の塊から魔石をみつけるの、やっぱりサシュは真面目で良い子だな」
「ぼっ、僕は奴隷として務めを果たしただけです」
「そうなの、俺はお礼にサシュにキスでもしたいけど……、どうですか?」
「してください!! カイト!!」
「それじゃ、サシュのキス貰った」
「はい、カイトからのキス確かに貰いました」
しばらく俺が誰もこないことを良いことに、サシュといちゃいちゃしていたのは秘密だ。そして俺とサシュが冒険者ギルドでダークワーム退治、その依頼達成報告と魔石の売却をした。そうしたら金貨で五十枚も依頼料を貰えた、ダークワームはどこから出てくるか分からないから、かなり厄介な依頼なのだそうだ。また金貨を金の輪と宝石に変えて俺は身に着けた、冒険者の財産というわけだ。
「カイト、金の輪が増えてきましたね」
「おう、これ重いからなかなか大変だよ」
「カイトはお金持ちで力持ちです」
「本当はサシュにも何か飾ってあげたいんだけどな」
「泥棒と誘拐する人が寄ってきます」
「そうなんだよ、そうじゃなければいいんだけど」
世の中に泥棒や誘拐が無かったら、サシュを宝石で着飾らせてみるのにと俺はちょっと残念だった。白っぽい銀の髪に蒼い瞳をもつサシュにはどんな宝石が似合うだろう、金色も良いし赤い宝石も案外に似合いそうだ。とそんなことを考えながら俺はサシュと宿屋に戻ってきた。そして、夕食の後はお楽しみの時間である、まっさきにサシュからキスされて俺も深いキスをした。
「カイトが好き、だから僕は早く大きくなるのです」
「それは嬉しいな、サシュ。でも子どもの頃だけ楽しめることもあるから、俺はいつまででも待ってるよ」
「カイト、それは早く僕を性交したくないということでしょうか?」
「違うんだよ、その年齢だけで見えること、分かることもあるから、ゆっくり大人になっていいよってことさ」
「カイトがそういうなら、急いで大人にならないことにします」
「そう、俺の好きなサシュが、俺が好きだってことだけ変わらないないなら良いんだ」
「大丈夫です、カイト。大好きです、それは大きくなっても変わりません」
「うん、サシュが大きくなるのを俺はゆっくり待ってるから」
俺はサシュに体の成長を急かさなかった、子どもの頃だけ感じて見れることもあった。俺はサシュが俺を大好きという気持ち変わらないなら、それで良かったからのんびりと待つつもりだった。
「俺も大好きだよ、サシュ。焦らなくていいから、ゆっくり大人になって」
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