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17焦っている、そんな君も可愛い
「成長したいってのは分かるけど、急な成長は体に負担をかけるからなぁ」
今日も俺はサシュと一緒に訓練していた、場所は借りている宿屋の裏で二人で剣で打ち合いをしていた。本当は冒険者ギルドの鍛練場でしたいところなのだが、それにはサシュにちょっと問題があった。
「性交!! 性交!! 性交!! 性交!!」
「………………あのさ、サシュ。他に掛け声はないのか?」
「え? こうしていると成長している気がするんです!!」
「そうか、でもそれな。冒険者ギルドの鍛練場では絶対に禁止だ」
「え? 何故ですか?」
「むしろ、どうして良いと思うのか!? 俺が聞きたいよ!!」
どうもサシュは俺と性交したいと焦るあまり、訓練中もそのことしか頭に無いようだった。そんなに望んでるなら叶えてやりたいが、いかんせんサイズの差は一朝一夕で埋められるようなものじゃなかった。それで仕方なく今日も宿屋の裏でサシュは訓練していた、それから俺は不安だったが冒険者ギルドの鍛練場じゃないとできない訓練もあったから、サシュを連れて冒険者ギルドの鍛練場を訪れた。
「それじゃ、サシュ。ちょっと五周走ってこい」
「はい、せいこ……分かりました!!」
そうしてちょっと危なかったがサシュは冒険者ギルドの鍛練場を走り出した、こればっかりは狭い宿屋の裏じゃできないことだ。俺も体を動かしておこうと思って、サシュとは違い自分のペースで走り出した。最初は自分の力だけでまぁ十周、それから風の力を借りたトップスピードで十周を走ってみた。うん、どちらにも問題なし、その頃やっとサシュが五周走り終えて帰ってきた。
「カイトは凄いと思います、僕は五周でふらふらです」
「ん、十回は自力で、もう十回は風の力を借りて走ってるからな」
「まだまだです、性交をめざして頑張るのです!!」
「サシュ。目標を持つのは良いけど、それを軽々しく口には出すな」
「はい、忘れてました。僕また走ってきます!!せいこ……、出発!!」
「そうか、俺はここで剣の型を練習しとく」
そうしてサシュは少し休むとまたランニングに行った、俺は剣の型の確認をしていた。とは言っても我流であるのが悲しいところ、他の人から見たらたこ踊りしてるように見えたかもしれなかった。俺としては最速で斬り込む練習や、多くの敵を相手にする場合はどうするのか、または敵の攻撃を風のバリアで防ぐ練習などをしていた。
「カイト!! 僕のご主人様はカイトなのです!!」
俺はサシュが俺を呼ぶ声がしたから練習を中止した、そして鍛練場の中からサシュを見つけるとすぐに傍に駆け付けた、サシュは駆け出しの冒険者パーティから何か言われてた。
「俺がそのカイトだけど、俺のサシュに何の用?」
「奴隷が冒険者ギルドの鍛練場を使うなんて勿体ねぇだろ、教育しとけよ!!」
「言い方は悪いけどサシュは俺のものなんだし、俺の傍にいても問題ないだろ」
「奴隷と一緒に訓練なんて気分が悪くなるだろうが!? 周囲のことを考えろ!!」
「奴隷といっても警護などをする者もいる、サシュの訓練も同じようなものだ」
「とにかくムカつくんだよ!? 大人しく出て行け!!」
俺は交渉しても無駄と判断して、サシュを連れて冒険者ギルドの職員を探した。逃げんなとか、腰抜けとか言われたが、俺はまず冒険者ギルドの職員に規則を確かめた、冒険者ギルドの職員はこう答えた。
「えっと、奴隷であっても主人か代わりの者がいれば、ここの鍛練場を使うのは問題ないです」
「だってさ、問題ない」
駆け出しっぽい冒険者たちはとりあえず黙った、だがこのまま放置するとサシュに嫌がらせなどをしてくる心配もあった。だから俺はその駆け出しの冒険者たちに提案した、とても簡単で分かりやすい決闘の申し込みだった。
「俺が君たち五人を相手にして勝ったら、サシュにちょっかいをかけない。もしも、負けたら金貨五枚払うよ」
「いいぜ!! のった!! 一人で駿足のサブール様と勝負しようとは面白いじゃん」
「へぇ、君も二つ名があるのかい?」
「君もってことはあんたもか? どうせしょっぼい二つ名だろう、自分でつけたのか?」
「違うよ、もうはじめるよ。それで、俺ってさ…………」
「なっ、なんだ。風が!? うっ!? 吹き飛ばされる!?」
俺は駿足のそのサブール君その他四名を、魔力を剣に流して小規模な竜巻の中に全員巻き込んだのだ。竜巻は冒険者ギルドの天井にまで達して他の人や物は傷つけなかった、やがて俺が風を収めるとボロボロになった冒険者駆け出しの五人が地面に倒れていた。俺は気絶しているサブールくんとやらを蹴り起こして、そうしてこうにっこり笑って注意しておいた。
「そうそう俺って”旋風”のカイトって言われることがあるんだ、俺は俺が大事にしている者に危害を加えたら遠慮しないでぶっ飛ばすんで、サシュのことを今度はいじめないで欲しいな」
「――――――!?」
俺はそう言うとなんとかのサブールくんはぶんぶんと首を縦に振っていた、俺はこれで他の冒険者に対してもサシュに手を出したら俺がぶっ飛ばすって、鍛練場も荒らさずに良い警告ができたと思った。
「カイトは凄いです!! 竜巻だって作れちゃうのです!!」
「でも他の魔法は初級魔法くらいしかできないけどね」
「いいのです!! 人には向き不向きがあるのです!!」
「そういってくれるサシュが優しい」
「もちろん僕はカイトに優しくするのです、だからカイトも僕にお願いです」
「もちろん優しくするさ、サシュ」
今日は訓練で一日が終わってしまった、でも宿屋に帰って夜のお楽しみはこれからだった。サシュとお互いに優しいキスをして、お互いのものをこすりあった。最近のサシュは俺の好みを覚えていてなかなか射精に導くのが上手かった、俺ばっかりだと悔しいので俺もサシュの弱いところや感じるところを覚えていった。
「うっ、サシュ。なかなかやるな」
「ひゃ!? カイトもです!! そこを刺激しちゃ駄目、すぐに出ちゃう。ああっ!! 出ちゃう!!」
「それじゃ、次はこうしてやる」
「カイトったら、それじゃ僕がカイトを気持ちよくできないのです」
「大好きだよ、サシュ。キスさせて」
「はい、大好きです。カイト」
そうして俺たちはいつもどおりにいちゃいちゃした後に眠ることにした、二人で抱き合って離れないようにしていた。サシュがお休みのキスを沢山してくれた、俺だって倍くらいキスを返した。こんなに可愛い俺のサシュがしたいことを邪魔する奴がいるなら、俺ができるだけそいつらを排除してやるのだ。俺は可愛くて仕方がないサシュを抱きしめて眠ろうとした、サシュはもう眠っていて性交、性交、性交するのですと夢の中に入っても言っていた。
「そうだな、いつかしような。楽しみだよ、サシュ」
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