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第40話 激しさ

 僕の内壁をギリギリまで広げて入り込んで来る光の雄。  余りの快楽に僕は光に縋りついて彼の背に爪を立てる。  僕の中はすっかり光の雄を覚えてしまっていた。 「あっ……ああ……光……光……」 「のぼる……気持ちイイ?」 「イイ……すごく……あああっ……! 光、光は……?」 「気持ちイイよ……のぼるの中……最高……っ……」  激しく突き上げられて意識が真っ白になって行く。  朦朧とする頭の中で思うことは――。  僕と光は親友同士……それ以上でも以下でもない。  でも……。  親友同士がセックスなんてするものなのだろうか……?  光にとって僕は本当はどんな存在なんだろう? 「のぼる……? 何考えてるの? 俺のこと以外考えるなよ……?」  こんな甘い言葉さえくれるのに。 『好き』って言葉は絶対にくれない。  頑なに親友だと主張する光。  少なくとも僕は光が好きだ。  好きだからこそ肌を重ねることに悦びを感じる。  こんな行為を許すのも、こんなに気持ちよくなれるのも、光に恋をしてるから。 「あっ……また……イク……光ッ……」 「今度は簡単にイかせないよ……のぼる……」  光は妖しく笑うと奥まで挿入していた雄を入り口まで引き抜いた。  イク一歩手前で放り出された僕は泣きじゃくって光に求めた。 「やだぁ……、光っ……、ひかりっ……」  光は入り口付近を浅く突きながら僕を焦らす。さんざんイッた僕の体はもっと奥を突いて欲しいと強請っているのに。光はなかなかくれない。 「お願い……光……イカせて……」 「そんなに、奥に俺が欲しい……?」  僕の目じりにたまった涙を形のいい唇で吸い取りながら光が聞いて来る。 「……しい……欲しい……光……」  僕が息も切れ切れに強請ると、光は綺麗に微笑みながら。 「覚悟しとけよ」  そう言ったかと思うと勢いよく一気に奥の奥まで貫いた。 「ああっ……!」  意識を失いそうになるくらいの快感が押し寄せ、僕の性器から薄い精液が飛び散った。  ギシギシと淫らな音を立てるベッドが行為の激しさを表している。  何度も何度も奥を強く突かれた。ときに入り口付近まで戻ってまた勢いよく深く突かれたり。  その夜の光はめちゃくちゃに激しく僕を抱いた。  僕はもう何回イッたかも分からなくなり、光が与えてくれる快感にただ溺れるだけだった。
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