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第49話 おまけ

「あっ……やだ……、光っ……」  光が僕の小さな乳首に吸い付いて執拗にそこを刺激してくる。  光の舌がそこを舐めるたびに、そこを甘噛みするたびに、僕の腰がピクリピクリと跳ねる。  胸元で光が吐息だけで笑う。 「のぼるは本当に乳首が弱いな」  女の子とは違い、何のふくらみもない僕の胸を光は嬉しそうに弄る。 「も、もう胸やめて、光っ」 「なんで? 気持ちイイだろ? だってのぼるのここもうこんなになってるよ」  そんな言葉とともに光が僕の性器を握る。  それはもう硬く立ち上がり先走りの液体を迸らせている。 「やだぁっ」  光が性器に触れた瞬間電気が走ったような快感を覚えた。 「どんどん感じやすくなっていくな、のぼるの体」 「ひ、光の所為――」 「俺の所為かもしれないけど、のぼるの体がもともと淫乱だったってのもあるよ?」 「そっそんなことなっ・・・・・・」 「いーじゃんか……淫乱なのぼる、最高に萌える」  光は言うと、乳首に吸い付いていた唇を脇腹に移動させ、強く吸い紅い跡をつける。  光の新しいマンションの部屋。  夕ご飯を食べ終えシャワーを浴びた僕と光はベッドで抱き合っていた。  僕が風呂上がりに来ていたパジャマはあっという間に剥ぎとられ、光はバスローブを羽織っていただけなので、すぐに素肌と素肌が重なる。 「のぼるってさー、何気に脇腹も性感帯だよなー」  そこに口づけられ、吸われたあと舌で舐めながら光が笑う。 「んっ……あっ……」 「……てか体中が性感帯?」  光の唇が段々下に降りて来て、とうとう僕の性器を口に含んだ。 「あーっ」  その瞬間、僕は一回目の絶頂を迎えてしまった。  僕の精液を躊躇うこともなく嚥下した光が楽しそうに言う。 「早すぎるよ……のぼる……」  光の言葉に僕は複雑な気持ちになる。  だって僕はずっと陰キャで生きて来て、セックスどころかキスさえ一生することがないと思ってた。  なのに、同性の光に組み敷かれセックスの悦びをこの体に嫌って程教え込まれている。  かたや光は男相手は僕が初めてみたいだけど、女性経験は豊富みたいで……。  このルックスだもんなー、当たり前と言えば当たり前だけど。  ……なんか面白くない。  光の過去に嫉妬したってせんないことだけど、それでも面白くないものは面白くない。 「のぼる? どうしたの? 眉間にしわ寄ってるよ、何考えてるの?」 「……っ……何も考えてなんか、ない」 「ふーん。いい度胸だね。俺とのセックスの最中に考え事なんて。そんな余計なこと何も考えられないようにしてあげる」  光は自信満々に宣言すると、再び僕の性器を唇に含んだ。 「だめっ……ひか、り……」  光は僕の性器の先端を舌で突いたり時にはアイスクリームを舐めるように全体を舐め上げたりして来る。  喉の奥で性器を締め付けられて、気を失いかけるほどの快楽を与えられる。  結局二回目の絶頂を迎えるのもすぐだった。  光は自らの口内に放たれた愛液を今度は手のひらの上に吐き出し、それを僕に見せつけてから、僕の後孔の周りに塗りたくった。  それから僕の双丘を両手で揉みしだき、指を後孔に一本、二本と挿入し始めた。 「あっ……あっ……あっ……」  光の指が増えるごと、光が指を出し入れさせるごと、僕はもどかしい快感に苛まれた。  光の指は意地悪で、浅くしか入れてくれない。  もっと奥に欲しい……。  でもそんなこと僕の口から言えない。  僕は腰をくねらせて、光に訴えかけるしかできなかった。  光がクスクスと笑う。 「……足りない? のぼる。もっと指、奥まで欲しい? それとも俺が欲しい?」  僕の脚には光の勃起した雄が当たっている。  それで奥を思い切り突いてめちゃくちゃにして欲しかった。  でも、やっぱり僕の口からそんな恥ずかしいこと言えそうになくて。  まだ少しばかり残っている理性が僕の口を重くする。  そのとき光の指が一気に奥まで入れられ、僕の前立腺を刺激した。 「ああっ……光ぃっ……」 「欲しい? 俺が……のぼる」  光の問いかけに、僕は必死になって頷いた。  でも光は許してくれなくて。 「ちゃんと言葉で言って」  僕は少し残っていた理性も放り出した。 「欲しっ……光のが……欲しいっ……」 「可愛い……のぼる……俺を全て上げる……」  指が抜かれて、いきり立った光の雄が僕の後孔に当てられ、一気に貫かれた。 「やだぁ……っ……ああっ……」  その瞬間僕の性器から愛液が迸り、お腹を濡らした。

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