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天邪鬼な猫【2】
「馬鹿か。可能性が低いだけで、ゼロではないと言う事だ。つまり、今日の俺とお前の再会がその答えとなる。」
「あんなことがあったから、二度と会うことはないと思っていたけど、まさかここの中等部に入ってくるとは驚きだ。もしかして、僕を追ってきた?」
「勘違いするな。祖父の勧めだ。お前は関係ない」
「海外留学とかあるだろ普通。僕だったら顔も見たくないと思うけどね」
彼は嘘が下手だ。
海輝はあきれたように笑う。
彼の通っていた小学校は、地元でも有名な進学校であり高校までエスカレーター式だ。
経済的な理由以外に他校を受験するにはそれなりの事情があると言う事だが数多く存在する学校の中でも、わざわざこの竜ヶ崎学園を選ぶ必要などない。
地元を離れなくてはならない一因である、海輝が在籍している学校に入学してきたのだ。
本来ならば、海輝のいない、どこか別の学校を選ぶはずなのに敢えてそれをしなかった。
彼は海輝を追ってきたのだ。
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