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第4話
『ローションは冷たいだろうから手のひらにとって体温を移して…それから表面をマッサージするように…』
過去に見たエロい動画を思い出しながら空想に没頭し始めると呼吸が一段と荒くなり、部屋に誰もいない安心感で声が出てしまう。
「んッ…ふぅ…そこを…優しく…あッ…」
開いた股の双果と蕾の間を優しく撫でられて…同じ動きを繰り返されて…それからつぷッと何かが入ってくる。
「…ゆ、び…」
ゴツゴツとした、でも体温を持ったものが馴染むように少しづつ入り込む。
「…ぁ…」
慣れない感覚に胸と腰がザワつく。
けれどベッドでリラックスしているせいなのか風呂場でのような拒否感はなかった。
浅い所を何度か行き来して少しづつ後ろの口が綻んでくるとスっと引き抜かれた。
そして…待ちに待ったアレが粘膜の内側に侵入してくる。
自分で想像しただけなのに腰がゆらゆらと動き出す。
異物感…よくその一言で表現されるが…ゆっくりと入り込んでくるそれに真のものは拒否反応はなかった。
『すっっごく存在感はあるけど…嫌な感じはないな。すんなり受け入れた俺、グッジョブ』
順調に浅い所を出たり入ったりひとしきり繰り返してからだんだん深い所に侵入してくる。
「あっ…ふッ…あぁン…」
ついつい声が大きくなる。
未だかつて意識したことの無い場所に不思議な感触。
「なに…コレ…」
誰にも、何にも侵された事の無い場所にゆっくりと入り込みゆっくりと抜けていく…。
その動きを目を閉じたままで感覚を辿り体に覚え込ませる。
「あ…あぁ…」
時々いたずらに粘膜を引っ掻くように動くのも何だか気持ちいい。
『あ…ヤバい…今までこっちは弄った事無いのに…嫌じゃない…むしろもっと…もうちょっとで凄く気持ちよくなれそう…』
でもあと少し、ほんの少しだけ、ちょっと足りない。
「ん…あ…ぁ…ンッ…」
眉間に皺を寄せながら自身を扱き、真は誰に聞かせるでもない甘い吐息を存分に漏らしていた。
わざわざそんな声を出して増々自分を興奮させるのだ。
誰も聞いてないから近所迷惑にならないくらいのボリュームで遠慮なく喘いでいい。
誰の目もない一人暮らしならではの大胆さで大きく脚を開き腰を捩って顎をあげ…自分で思いつく限り大胆なポーズをとった。
シャツは申し訳程度に肘に引っかかってはいるが体を隠すものは何も無い。
熱を溜めていく肌が冷気に晒されるのでさえ感じてしまいそうになる。
常夜灯に照らされて淡く光る身体に胸が健気に尖る。
硬くなった己の先端からは はしたなく涎が垂れている…。
そしてそんな自分を想像してさらにみだらになっていく…。
「ン…!」
加速度的に興奮度は増しそろそろフィニッシュを迎えたい。
だが欲が出る。
「…もっと…」
気持ちよく弾けるきっかけが欲しい。
どんどん強欲になる。
粘膜に圧をかけるように離れていた膝を近づけると胎内に埋まったモノが内側を刺激する位置がズレて絶妙な力加減でまた違った快感を与えてくる。
「イイ…ん…はぁ…ぁ…すごいぃ…」
堪らず閉じていたヒザを再び大きく開き腰をゆらゆらと揺すった。
「あぁ…もう…ダメぇ…もっとぉ…!」
自覚のないまま唇の端から雫が零れた。
『いれてるだけなのにじっとしても動いても気持ちいい!』
扱き上げる手の動きがこれでもかと早くなり、真は腰を天に突き上げてイッた。
「…〜〜〜!」
白濁が腹の辺りに飛び散った感覚で若干意識が覚醒する。
「…でちゃった…」
でもなぜだろう…。
確かに解放されたのに、体の熱はじくじくとまだ溜まっている。
息も整わないし出したはずのそこもまだ力を失っていない。
『ずっと気持ちいい…』
初めての場合は異物感が拭いきれず気持ちよくなれる事は難しいのだとどのサイトにも書いてあったのに…真の体は素直に快感を拾っている。
ビギナーらしからぬ過ぎる快感。
『もしかして…俺って才能アリ寄りのアリ?』
初めてなのにこの感じ方…。
恐怖を感じていた過去の自分に教えてあげたい。
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