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第11話

真は…一度でいいから抱かれたいのだ。 俺(未経験者)相手に抱いてくれる人なら誰でもいい…。 最初はかなり謙虚な望みだった。 …相手さえ選ばなければ…。 だが出来れば自分好みのイケメンで…願わくば恋人として付き合ってくれそうで…さらに求めるなら優しい人。 初心者は面倒だからと避ける人もいると聞いた事がある。 それゆえ手始めに一番精神的&物理的に抵抗の少なそうな物を買って試し、それからもう少し径が大きいモノ、球体が連なったアレとか、ゆくゆくは本物そっくりの形をしたグニグニと動くヤツにステップアップ出来たら…という野望を真は心の底に秘めている。 だからまず自分がそこにモノを入れられて感じる事が出来るタイプなのか知りたかった。 知りたかったのだが実際経験してみて想像の遥か上、苦しくなるほど気持ちよくなれるところまでは知りたくなかった。 今もちょっとでも気を抜くと真を快楽の泉に引きずり込もうとするコレ。 思っていた百倍以上も気持ちいい。 そのせいで真の顔は誰が見ても分かるほどに興奮で火照っていた。 「コレは…その…い、いいんだよ。自分でやるから!」 真っ赤な顔で睨んでみたが翼には効果が無いようでむしろ真に詰め寄って来る。 「マコちゃん一人で出来るの?今回は俺がしちゃったけどお尻に挿れるの、初めてだったんじゃない?」 …ギクッ…。 『どうして分かったんだろうか?』 背中にじわっと汗が滲んだ。 「見たらわかるよ。だって…明らかに届いたばかりの怪しい箱と綺麗なビニール袋に入ってたコレ…使った感じも無かったよね。もちろんマコちゃんのあそこもまだ縦に割れてない綺麗なピンク色だったし」 淡々と語る翼の言葉がおかしい。 『縦に割れるとは?穴が開いてるんだから今さら割れることもないよな??』 真の頭の中には?マークがグルグルしている。 そして推理を披露する翼はなぜか少し得意顔だ。 「…そうだよね。静さんがいる時はこんなの出来なかったよね。でもこれからは俺がマコちゃんを色々と開発…じゃなかった、気持ちよくなるお手伝いしながら生活するって思ったら魅力的じゃない?」 「え…そんな事考えてるの?」 「うん!」 「怖…」 真はにこにこと微笑んでいる幼馴染に底知れぬ恐怖心を抱いた。 『以前から知っている可愛いだけの幼馴染みじゃない…。あの可愛かった翼に何かあったんだろうか。俺…同居したら翼に何されるんだろう…』 ドキドキと心臓が煩い。 まるで期待しているみたいだ。 本音を言えば翼の言葉は魅力的だけれど、今早急に解決しなければならない問題は目の前にいる翼のことじゃない。 お尻インしているアレのせいで…実はもうかなりヤバい。 なるべく動かないようにしていても、少しでも力を入れたらあらぬ所を刺激してさっき初めて経験した特大級の快感が湧きおこりそう…。 ベッドに寝ているのは行儀が悪いと思い見栄を張って正座なんかしたのはやっぱり間違いだったか…。 額からだらだらと脂汗が流れ落ちてくる。 爆発のカウントダウンが迫っている事を体感しているだけに、真の目には溢れそうなほど涙が溜まり気のせいかもしれないが体が震え始めた。

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