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第13話 【R18】催眠パーティー

 ぴちゃくちゃと、水音がやけに耳に付く。  背中を合わせて座る円が、保輔と唇を合わせる音だ。 「ぁ……ん、は、ぁん」  合間に聞こえる円の声は、智颯ですらほとんど聞かない甘い声だった。 「花笑、思ったより可愛えなぁ。今日はこっち、悦くしたろなぁ」  股間に触れられたのか、智颯の背中に触れる円の背中がビクリと震えた。  衣擦れの音がして、服をずらされているのだとわかった。 「ぁ! やっ……、やだ、舐めない、でぇっ」  円の体が背中越しにビクビク震える。 「こないにカウパー溢れさせて何、言うとんの? ガチガチやで。出さんと、辛いやろ。我慢せんと出しや」  保輔の舌遣いの音まで鮮明に聞こえる。 (ああ、やだ、嫌だ。円が僕以外の人に、そんなことされているの、聞きたくない)  くちゅり、と生温かい感覚がして、舌が絡まった。  自分が六黒とキスしているのだと気が付いた。口内が六黒の舌でいっぱいになるほど犯される。  嫌で堪らないのに、同じくらい気持ちがいい。気が付いたら、六黒の服を掴んでいた。 「智颯君、可愛いね。キスだけでこんなに勃起させて。惟神は呪詛や毒を弾く分、神力を抑えられて掛かると、耐性ないから辛いだろ。ああ、今は気持ちいいか」  股間を優しく撫でられて、ビクビクと腰が浮く。  ベルトを外され、チャックを降ろされて、少しずつ服を剥がされる。その緩やかな動作に恐怖と期待が膨らむ。 「ぁんっ」  露になった男根が跳ねて、思わず声が出た。 「下着をおろした刺激だけで、声が出ちゃうの? 溜まってる? それとも敏感なのかな? こんなに溢れさせて、期待してる?」  陰茎を下から上になぞられて、体がびくびくと揺れる。  ぷっくりと先走りが溜まった口にやんわりと指を突っ込まれて、快感が腹に疼いた。 「はぁ、美味しそうだね。今日は味見だけの予定だけど、全部食べたくなっちゃうなぁ」 「あかんでぇ。今日は初回やから精子は廃棄やし、味見だけにしとき。それ以上は無しや。時間かけると13課の厄介なのが動くさけ、さっさとしぃや」  愉悦を孕んだ六黒の声も冷静な保輔の声も、聞こえているのに流れていく。  早くどうにかしてほしくて、腰が勝手に動いた。 「だって、先をちょっと擦っただけで腰ヘコしちゃうんだよ。可愛いなぁ。キスだけで、もうこんなに蕩顔して。自分が何しにここに来たか、忘れちゃってるね」  陰茎をゆっくり扱きながら、六黒が智颯の唇をなぞる。  それだけで気持ちが良くて、総てを預けてしまいたくなる。 「俺かて、花笑に俺の精子飲ませたいけど、今日は我慢や。今日は俺が花笑の飲んだるから、いっぱい出しや。サンプル取ったりせぇへんで」  ぐちゅぐちゅと円の陰茎を貪る音がする。 「ぁ、ぁ……、きもちぃ、やぁ、でちゃう……」  音に合わせて色香を増す円の声が、余計に智颯の男根を硬くする。 「恋人が他の男に善がる声聞いて、興奮したの? 智颯君、変態だね。花笑くん、可哀想に」  男根を根元まで咥えられて、体が跳ねた。 「ぁ! ぁあっ……、そんなに、したら、すぐっ、イっちゃっ……」  口で激しく扱かれて、舌で優しく舐められる。  先を強く吸われて、快楽がせり上がる。  智颯の股間に顔を埋める六黒の背中に手を回して、必死に耐えた。 「我慢しなくていいよ。この部屋を出たら、君たちはここで起きたことを忘れる。だから、何をしても大丈夫だ。絶頂していいんだよ」  六黒の言葉が頭の中でグルグル回った。 (そっか、イってもいいんだ。忘れちゃうんだ。じゃぁ、何してもいいんだ)  腰の力が抜けて、腕がだらりと下がる。  円の背中と智颯の背中が、ぴたりと合わさった。 「ぁ、ぁあっ、も、出るっ」 「イくっ、ぁ……イっちゃ、ぅうっ」  快感が脳まで突き上がって、衝撃で体が揺れた。  脱力した手が揺れた拍子に、円の指と智颯の指が絡まった。  二人同時に絶頂したのだとわかった。 「智颯君、可愛かったよ。初回の精子はどのみち廃棄だから食べちゃった。次はちゃんとサンプル採取しようね。その後は、俺の食事に付き合ってね。惟神の精子は格別に美味しかったよ」  舌舐め擦りした六黒が智颯を見下ろしている。  黒く染まる視界の中で、六黒が智颯に口付けた。

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