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第31話

「あ、っ……あぁ」  キスする余裕がなくなったのか、灯織が小さく喘ぎ始める。下着の中は既に濡れてねとねととしている。綾人は自分の着ていたシャツを脱ぎ、スラックスも下ろした。下着1枚になり、灯織をベッドに組み敷く。 「もうこんなに濡らしてんのか?」  意地悪な綾人の問にも灯織は、従順に答える。 「うん。だって、初めておちんちん触られたもん……」 「ぷっ……」  灯織は甘ったれた顔をしている。綾人は火照った頬にちゅ、と軽く唇を押し付ける。「おちんちん」だなんて、今どき言うやついねえだろ。心の中で思わず笑いが込み上げてくる。女アレルギーとやらで、キスも初めて、セックスも初めてというウブなホスト。 「じゃあこれは?」 「ひゃっ……ら、らめ」  灯織の頭を固定して、右耳の中に舌を入れる。中を蹂躙するように舌を動かしていると、耳が弱いのか灯織の腰がくねくねと揺れている。その様子を見て、灯織の下着を脱がした。自分の下着も脱ぎ捨て、ベッドの下に投げ捨てる。  直に灯織の屹立を包み込めば、既にじゅわりと先走る液体を滑りにして、幹の部分を甘く押すだけで、さらに先走りが溢れてくる。 「1人でするときはどんなふうにしてんの?」  S全開の質問に灯織は目を赤らめながら 「んと、手でしてる……」 「この家に来てから、お前がオナニーしてるとこ見たことないんだけど、もしかして俺にバレないように抜いてた?」  かぁぁあと顔を真っ赤にさせて灯織はコクンと小さく頷く。 「へえ。気の遣える変態だな」  その言葉にビク、と肩を震わせた灯織を見て綾人の心にさらに加虐心が生まれる。 「じゅぷ、じゅぷ」 「っあやとお……っ」  灯織の幹に手をかけ、上下に動かすのは止めずに先端のぷっくりと艶のある亀頭をしゃぶる。裏筋を舌で念入りに包みながら、頭上から聞こえる灯織の反応を楽しむ。咥えていると、先端の鈴口からさらにしょっぱいものが溢れてきて、ああ灯織は感じているんだなというのがわかると、胸が温かくなる。こんな気持ちになるセックスは初めてだ。素直に感じる灯織をかわいいと思う。 「ん、だめ……出ちゃうよっ……」  ぱっ、と灯織のものから口を離す。灯織は「ふぇ?」と物足りなさそうな声を洩らした。 「こっちも舐めてくれないか?」  太くて熱いものが、灯織の太ももに押し付けられた。灯織は、きょとんとして状況が読めない様子だった。 「舐めて」  その一言で全てを察したらしく、声にならない声を洩らしてから、身体を持ち上げて綾人の体勢と逆転する。綾人の身体をベッドに押し倒し、綾人の足の間に入って、上を向いているものに手をかける。  ぺろ、とキャンディを舐めるようなおぼつかないフェラに笑いそうになるのを綾人が堪える。気持ちいいよりも、かわいいが勝る。 「じゅぷ……じゅぷ……」  困り眉で、「これで合ってる?」とばかりに心配そうな顔して綾人のを舐めている灯織。

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