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偏愛Ⅶ≪竜side≫4
ベッドの上でスマホを操作して、部屋に置いてある高級スピーカーから音楽を流す。
曲はもちろん事前にプレイリスト登録したアスティの曲。
「自分の誕生日に、自分の歌流して高級ホテルで嫁を抱くのってなんか複雑だな」
「そう?俺は最高だよ旦那様」
お互いに深いキスをして、そのままハルカさんが首筋に吸い付く。
アスティの曲は、全部で16曲。
あの4曲を除いた12曲が終わったあと、3曲に1曲はハルカさんが克服していない曲になるようにプレイリストを作っていた。
ちょうど音楽を流し始めて50分…そろそろOvercomeが流れる頃だ…
「ハルカさん、もう挿れて…」
指でひたすらナカをグチュグチュにされ、我慢できなかった俺はハルカさんのモノを自分の秘部に当てた。
「もうトロトロだな。23歳になって初めての竜を堪能するぜ」
「アアッ、んっ…気持ち、いっ…ん、はぁ…」
そしてOvercomeのイントロが流れた瞬間、ハルカさんの動きが止まった。
「―…っ!…この曲…なん、で…」
正常位で挿入して、奥にハルカさんのモノがあるのに動きを止めて音楽を再確認している。
「ハルカさん、動いて」
「お前…なんで…音源持ってんの?」
「動かないと、俺イケないよ?ハルカさん…」
あのときのことを思い出しているのだろうか、ハルカさんは呼吸が少し荒くなって視線を反らす。
これだと進まないと思い、俺は繋がったまま対面座位の体勢に変えた。
「俺も克服する。だからハルカさんも克服しよう」
音楽に集中しそうなハルカさんの気を紛らわせるため、自ら上下に動いて快感を与える。
「アッ…は、んっ…怖ければ…思い出しそうなら、ん、あっ…俺の声で紛らわせて。俺を感じて。感じさせて…ん―…ぁ」
「りゅ…う……っ!」
泣きそうな顔してるハルカさんの耳元で喘ぎ声を聞かせながら、自ら動き続けて。
「辛かったよね…でも大丈夫。もう俺たち親を捨てたんだから。大切なものしか残ってない」
「俺のせいで…姉貴は…」
「ハルカさんは悪くない。大丈夫。もうすぐこの曲終わるよ」
1曲終わり、別の曲が始まる。
ハルカさんは息を切らして、まるで子供のように泣き出しそうな顔をしていた。
呼吸を整えてから、俺の腰を掴み一気に突き上げてくる。
「ふぁっ!あっ!んん、深、い―…あっ、ん…や、乳首っ、だめ」
腰を突き上げながら乳首を吸って。
「あぁ、ん!は―…イ、クッ!ハルカさん、イクッ」
さっきからずっとイキたくて仕方なかった俺は絶頂を迎えた。
そして対面座位のままキスを続けていると、Bitter sugarのイントロが流れ始めた。
またハルカさんの動きが止まる。
俺はハルカさんの頬を両手で掴んで目を合わせて言った。
「大丈夫だから…泣いて。あの時…歌えなくなってから、ちゃんと泣いた?」
「ごめ、ん……俺…」
「俺も…頑張るから。一緒に克服しよ」
ハルカさんの目からは涙が流れていた。
きっとハルカさんの性格からして、お姉さんの自殺未遂の現場を見てから今日までずっと、泣かずに考えないようにしていたんじゃないかなと思う。
「俺には見せて。弱いとこも、涙も、全部」
そしてハルカさんは俺を押し倒し、正常位でゆっくりと俺のナカに肉棒を挿入した。
「竜…俺の名前、呼んで…声聞かせて」
「…ハルカさん―…愛してる」
ハルカさんはその言葉を聞いて、俺の首筋にキスをしながら激しく腰を動かした。
「もっと、呼んで」
「ハル、カさん―…はっ、あっ、んん」
「呼んで名前…俺の、名前。俺の名前…呼んで…俺を、呼んで…」
「ハルカ……あっ、は……ハル、カぁ…」
「ありがとう竜。愛してる」
正常位でお互い果てた後、ハルカさんは俺のスマホを取って渡す。
「竜…プレイリスト、あの4曲だけにしてリピートしてくれ」
「大丈夫?」
「あぁ。お前抱いてたら克服できそうだ。その代わりたくさん啼かす。こんな顔見せたくねぇからバックでガンガン突く。遠慮しねぇ。今日は鏡も無い。覚悟しろよ」
「うん。激しくして。俺も克服したい…塗り替えたいから」
そう言われ、四つん這いの状態で俺はプレイリストを編集した。
あの4曲だけのプレイリストを作成している途中で、ハルカさんが後ろからローションを垂らし、指でナカをグチュグチュにする。
「早く選べ」
「や、あっ!指…動かさないっ…で、んっ」
「俺の精液出てこねぇな。奥まで吸収されてる。足りてねぇから今からナカに出しまくる」
そう言って指を引き抜き、再び硬くなっている肉棒を一気に挿入した。
「ひぁっ!ハル…カ…やっ…待っ、て…あっ、まだ、曲まだっ―…んん、あ、あと1曲…」
「早く選ばないと俺がいつまでも克服できねぇぞ」
「アッ、ん!待っ、て…んん、アッ、でき、た…出来たっ!」
なんとかプレイリストを作成し、Jellyfish、Bitter sugar、Overcome、Tranquilizerをリピートし続けた。
「ほら、もっと声聴かせろ。じゃなきゃ曲に集中するぞ?俺に何をどうされてるか言えよ」
「んっ、アアッ!ハルカにぃ、ンッ―…後ろから、おチンチン奥まで挿れられて…背中舐められてっ、アアッ、すご…アッ、ハルカぁ」
「お利口だ。出すぞお前のナカに。奥に―…」
後ろから容赦なく激しく突かれ、姿が見えなくて一瞬不安になりそうだったけど、その瞬間ハルカさんの右手が俺の右手に重なる。
あぁ、温かい手。
そうだ、俺を抱いているのはハルカさんだ。
汗なのか、涙なのか分からないものが背中に落ちる。
お互い震えそうなのに、嬉しさと快感のほうが強くて。
「もっと―…もっと奥まで、ナカに出してっ」
「竜…竜、愛してる」
「ハルカ…気持ち、い…ハル、カっ―…俺も、愛してる」
鏡なんてなくても、俺の脳内はもうハルカさんと快感でいっぱいだ。
もう俺たちは大丈夫だと思いながら、何度も何度も抱き合った。
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