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第46話 嫉妬した冷たい王子様 ※らんぼうにしっとえってぃ

 即席の宴とはいえ、絢爛豪華な会場に上品なオードブルが並んだ立食パーティーで、貴族らしき人々が会場入りした俺に視線を向ける。俺も白くて上品な貴族の装いで、王族にも見劣りしない服装に着替えさせられた。この白に金色の装飾は、騎士や王子が身に着けそうだ。  主役としての挨拶はグレンシアが代わってくれた。俺では何を言っていいか分からないし、マナーも知らない。  いや、挨拶回避できて助かったなー!  と、息をついたのも束の間、貴族のお嬢様たちに囲まれた。 「とてもお強い魔術師様だとお聞きしました」 「敵に情けをかけて、仲間にしてしまわれたとか」 「直哉様はお優しい方なのですね」  な、なぜ、俺に話しかけてくるの!?  貴族だけあってどの女の子も可愛いけど、何を言えばいいか分からん!  というかさ、女性のドレスって胸元がざっくり開いてるデザインなんだよね。これは正直。  ……絶景だ。  社畜時代、こんな絶景をリアルでは見られなかったからな。というか、大勢の若い女の子の谷間を見るとか、ほぼ犯罪行為だからな! おっぱい大きい……。   「直哉さん……」  珍しく、怒りをにじませた様子のグレンシアに呼ばれた。 「お、俺は別に」 「こちらへ来ていただけますか?」    有無を言わせない態度のグレンシアに引っ張られて控室まで来た。 「……グレンシア、怒ってる?」 「直哉さんは、女性が好きなのですか?」 「それは、男として当たり前の程度には……」 「女性の胸ばかり見て、嬉しそうにしていましたが」 「それは、普通の範囲だろ!」  グレンシアに睨まれて、ビビる俺。なんか、視線が冷たいし、身長の高いグレンシアに上から睨まれている状況は、ちょっと怖い。いつもの彼ではない感じだ。 「……お、おっぱいあったら見るだろ」 「……」  冷たい視線の王子様は、追い込まれた小鹿の様な俺の言葉を無視する。  なんだよ、そんな目で見なくても……。  俺は控室の簡易的なベッドに追い詰められ、2人で乗るとベッドがぎしっと軋んだ。 「お、俺は別に悪い事……してないだろ」 「……いえ」 「?」 「直哉さんには、お仕置きが必要です」  いつもは優しい王子様の冷たい表情に、俺は震えるしかなかった。  いつものグレンシアじゃない! めっちゃ怒ってる! 怖いんだけど! 「お、俺は悪くないっ! うわっ!? 服、そんな乱暴に引っ張ったら……」  力任せに開けた胸元のボタンが飛んで床に落ちた。そのまま、下の服も引っ張られて脱がされる。俺は怖くなって、グレンシアに背中を向け逃げる姿勢になったのだが、後ろから覆いかぶさるように抱き締められて身動きが取れない。 「ぐ、グレンシア!?」   「逃がしません……直哉さんは、私だけを見ていればいいのです」  なにそのヤンデレのような台詞は!? 独占欲を全開にしたグレンシアは俺の体を撫でて、敏感な部分を弄る。怖いけど、恋人だし、信頼しているしで、彼に触れられた個所は熱くなってしまう。  抵抗したいが、手の中で扱かれると、快楽で頭が溶けそうだ。こんな状況が手伝ってか、俺の体は興奮しているらしい。もう気持ち良すぎて限界で、浮気なんてもう1ミリも考えないから、許してと言いたくなるんだけど。  俺は悪くない!    と、思うから抵抗を続ける。 「やめろ……グレンシアっ」 「反省するまで止めません……」  はむっと耳を甘噛みされて、力の抜けた体に快楽が駆ける。  変な声が出そうなのをぐっと我慢した。 「んあっ、んっ! ん……」  口を結んで与えられる快楽に必死で耐える。  この先、女の子の谷間すら見てはいけないとか、さすがに困るんだけど!? 「んーっ、ん……んぁ……お、女の子の谷間くらいなんでもないだろ……んあっ」 「反省できていないのなら……仕方ないですね」    グレンシアはいつもの怪我をしない魔法を掛けてくれた。お仕置きとは言いつつも、いつもの優しい恋人である事に安心感を覚えたのだが……。 「ん"あ!?」    驚いてすごい声が出た。  グレンシアのそれがいっきに俺の中に滑り込んできたのだ。あっという間に割り開かれ、奥まで届いた感触に俺のはイク一歩寸前で、汁を垂らしている。たまらない快感が、頭を混乱させた。  そのまま何の遠慮も無しに激しく打ちつけられて俺は軽くパニックになる。今まで優しい行為しかしてこなかったのに、突然すぎる乱暴な扱いだった。  だが俺は、恐怖よりも強引に攻められている事に歓喜する。  そんな自分を認めたくはない、けど。  いつも優しいグレンシアが冷たくて乱暴なのは……キュンときちゃう! いや、俺は女子か!  怪我をしない魔法の効果で、激しく打ち付けられても痛みは全く感じない。むしろ激しいのは快感だ。せり上がるようなぞくぞくとした気持ち良さだけが、卑猥な音を立て体に打ち付けられる。  優しい時とは違う快楽に、ま、負けそう……。 「いっ、いかないからなっ……おれっ、いあっ!?」  なんて激しい扱き! 経験した事のない強さで扱かれているのに、痛くなくて気持ちがいい……感じた事のない程の感覚で目の前が弾けた。限界を迎えて白濁を手で搾り出される。涙目の俺の中はびゅっと出たグレンシアのそれでいっぱいだ。 「っあ……はあ……っは」  息を切らして、見上げるグレンシアの顔は満足そうで、彼は俺の瞼にキスを落とした。   「直哉さんが浮気をするなら、何度でも取り戻します」 「う、浮気なんて……しないよ!」 「私以外を色目で見たら、浮気です」  束縛が厳しいな! 恋人の知らなかった一面だ。嬉しいような、怖いような……。  でもさ、女の子をいいなーって見ただけで浮気認定はひどくない?

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