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第79話 俺はいたずらを疑わないけど①※やっとえってぃ

 ◇  とんでも展開だった昨日、あの後に花火大会を鑑賞したり、プールに併設されたバーへ行ったり、リア充過ぎるだろうとツッコミを入れたくなるデートをして0時過ぎ、隼人さんの家に帰って来た。  もう遅いしグレンシアが俺の心配をするので、そのまま泊まる事になった。カクテルを1杯飲んだから、少しポーっとするな。  ぱさっ――。  外へ出た服でベッドに入るのってどうも苦手だ。温泉には行ったし風呂には入らないで寝ようとしている。せめて下着姿になろうかなって服を脱いだんだけど、グレンシアが俺をみつめてきた。 「! お、俺はパジャマが無くて」 「直哉さん」  彼は、ぽんと軽くベッドを叩き、横に座るように促す。  何をしたいのか、さすがにわかるぞ!  俺は少しふらっとした足取りで、グレンシアの膝に乗る。向き合った彼の顔が近くて、俺の息が酒臭くないかなって心配になるけど、気にした様子もない彼は口付けをしてきた。 「んっ……ふわっ……!?」  腰に当てられた手が、体を撫でまわしてくるから気分が高まってしまう。お酒も手伝って頭がふわふわだ。もう会えないと思っていたグレンシアが俺の体に触れて来るというだけでも感度がやばい。 「ぐ、グレンシア……ベッドに寝て?」    グレンシアは服を脱ぐと黙って横になってくれた。そう、お、俺がグレンシアを気持ち良くしたいなって思ったんだ。  俺はグレンシアの少しもたげたそれを手で持ち先端にキスをする。  愛おしい。  じゅぷっ……じゅちゅ。  ここの体温、味、匂いも全部、愛おしくて大好きだ。  口に含んだ愛しい人のそれが大きくなると不思議な満足感がある。  期待を感じながら俺はグレンシアに跨った。自分からグレンシアのモノを自分の蕾に当てているというだけで本当はすごく恥ずかしい。  でも、グレンシアの体が俺を求めていると思えば、なんだか愛らしい気持ちになる。大好きな人のそれをのみ込んで、俺の中はぎゅうっと埋め尽くされた。 「ああっ……すごくっんあ!」 「っ!」  痛み避けの魔法が掛かっている訳だし、俺は初めから激しく腰を跳ねさせる。それこそ奥まで突いてもらえるように。 「んあっ! ああっ♡」  ダメだ、よだれ出ちゃうし頭がぼうっとする! 奥を突かれる度に頭が痺れるっ……! 背筋をかける快感が激しく俺の体を痺れさせた。   「愛してる……グレンシア、俺っ」 「愛しています」  ただ一言、その愛の言葉で俺は頭が真っ白になり幸せな気持ちで絶頂した。      翌朝、グレンシアの部屋のベッドで起きた俺はそわそわとした感覚になっている。  俺の世界で、グレンシアと愛し合った。  その彼が裸でシーツに包まり、俺の隣で寝ているのだ。綺麗な顔に鍛えられた体。それは現実のものとは思えない。彼ほどのスペックの男性が俺に興味を持つ事なんてないし、そもそも出会いすらない。  ……なのに不思議だ。  この浮世離れした綺麗な顔が俺に笑い掛け、整い過ぎた唇で愛を囁く。受け入れがたい程に、現実離れしている。 「グレンシア……」

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