20 / 58
第21話
佐々木が買ってきた朝ご飯をたべながら
ぽつりぽつりと話をする。
「今日のことは、忘れていいから。」
山崎からの突然の言葉に佐々木はびっくりした。
「なんでそんな事言うんだ!」ついつい怒った感じになってしまう。けして怒ったわけではないのだか。
「だって大変だよ。男どうしなんてさ。お前は俺に流されちゃてんだよ。」
「……」
「それに、俺が言うまで気がつかなかったでしよ。」
それはそうかもしれないと、思う。山崎をそんなふうには見てなかったのだから、当たり前だ。
「だからいいんだよ。忘れてくれて。」
今までと同じで。いや。。。同じにはもう出来ないだろう。どうしても、山崎のキレイな身体を思いだすだろう。
「いや……でも。」
「いいんだよ……いいんだ。」
「……」
「いいんだ。」
そう言った山崎の顔はとてもキレイだった。
ご飯を食べて山崎の部屋をあとにする。
玄関まできた、山崎が
「じゃまたな。」と言って、明るく振る舞ってるのが、わかった。
「ん。」
「気をつけてな。」と。。。
なんだか山崎が気を使ってるのがわかって、悲しくなる。気をつかわせる。ようなことをしてる自分に嫌気がさしてきた。
ともだちにシェアしよう!