21 / 58

第22話

何事もないように毎日が過ぎていく。 あれから佐々木と山崎は会ってない。 どちらともなく、会わないように努力をしなくても、本当に会えなかった。 二人とも新しい仕事のことで忙しかったから。 だから別に、何事もなく毎日が過ぎていく。 ある日、山崎が納品チェックをしてると 「よっ!」と軽く声をかけらる。 振り向くと見慣れた顔があった。 「久しぶり。元気だったか。」 あの日、抱かれてから一度も話も会うこともなかった、佐々木がいた。 「ん?まーね。」 「ん。あっ。これで大丈夫ですね。」 『ありがとうございます』 「ご苦労様です。」 俺と業者のやりとりを見てた、佐々木はその場から離れなかった。山崎に用事があるようだ。 「何?」一応、聞いてみる。 「いや。」 ……用事があるような振りくせに。聞いたらこれかよ! 心の中で文句を言ってみるがなんだか、顔に出てたようで佐々木に涼しい顔で笑われてしまう。 「だから………なんだよ。」 さっきより少しきつめに言ってみると。 「姿がみれたからさ。」 「あっそ。」 もう。夏になって、セミの声がする。 「話があるんだ。」佐々木は普通のトーンで話しかけてくる。 「いや………今はちょっと。忙しい。」 「そっか。」 「うん。」 「あー!もしかしてさけてる?」 いや。忙しかったでしょ?あなたとおれ?と無言で顔だけ向けると 「わかってるよ。忙しいんだろ。」 うん。うん。と顔をふる。 「ちょっと。喋れば?」と言われたけど今 山崎は、納品の個数を電卓を使い、計算中なのである。喋ることは少し不可能であろう。 頭の上で佐々木の声を聞いてたら 「じゃ、今日、飯行ける?」 まだ聞いてくる。 「ん。……ちょっと今はわからない。かな?」 まだ午前中である。 この時間に終了時刻を決めるのは、山崎には今は無理である。 「だよね。」 足元を革靴で少し蹴り上げながら言う。その姿は怒られてる子どもみたいだ。 「今日、会議でこっちきたから、お前と話をしようと思ってさ。」 佐々木は茶化すことはなく、真面目な顔で聞いてきた。 「うん。……わかった。努力する。」 「うん。ありがとう」 突然、お礼を言われてびっくりした。 「また、あとで連絡するよ。佐々木、今日は?本社帰るの?」 山崎は聞いた。 「いや。今日は直帰。」 「わかった。じや。」 なら頑張って早くおわらせないとな。 軽い挨拶をして、お互いに仕事に戻った、

ともだちにシェアしよう!