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第23話

「んー!」椅子の上で軽く伸びをする。 午前中に佐々木から話があるからと言われて 山崎は今、一生懸命に仕事をしていた。 一生懸命って言うとおかしいかも。でも 頑張ってやらないと遅くなることは確実である。このところ、かなり帰宅時間が遅かった。 アパートが近いこともあるかもしれないからかもしれないが。。。今日は、早くおわらせないと…… 「今何時?」パソコンの画面をみると15時。 「ん。……なんとか、19時くらいなら平気かな?」佐々木に連絡しようかと思ってたら、社内メールがきた。この類いのメールはイイ知らせではまずない。 「げ!まじかっ!」 案の定、午後、会議のお知らせだった。 気分が一瞬にして、萎えた。どうしよう、かと少し迷うが。 佐々木のことも後回しにはしたくなかったし、 休憩をとるついでに連絡をいれてみようかと 思い、休憩室に歩いていった。 何度目かのコールのあと 「はいよ。」と軽く電話にでた。 今、平気か?・・・・・ん。大丈夫よ。どうした。 「いや。ちょっと午後、会議が入った。今日は無理だな。」そう告げると 「……そっか。」 「ん。ごめん。」 「・・・・・」 「佐々木?」 「・・・・・」 「佐々木?」 「あっ。……ごめん。」 「いや。こっちこそ。ごめん。」 「……ん。」なんだか考えてるようだ。 「また、今度でいいか?」そう、聞くと 「いや。お前、今何してるの?」と聞かれる。 ……お前と電話してるんだけど。 そんな事じゃないよな。と気をなおして 「データ整理中」と言ってみる。 ……また、電話の向こうで考えてる。 「今、ちょっと平気か?」 「今?」 「そう。今。」なんだか押し迫ったような感じがする。怖いかも。・・・・・なんの話なんだろう。佐々木の様子にちょっと怖くなってきた。 「うん。大丈夫だけど・・・どうしたんだよ。」 ドキドキが止まらない、 じゃ。ちょっと下まで降りて来てと頼まれた。

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