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第41話
甘い時間が過ぎれば、いつものような日々が待っていて。。。
そうなると時間が会わないと、嫌みなくらい会えない日が続く。
残業の日が続いてるおかげで同じ建物にいる時間は長い。
しかし。いくら同じ建物にいても、やってる仕事は一緒でも、内容が違ければ、部署が違ければ、部屋が違ければ。。。
顔を見ることさえかなわない。。。
ブッブッ。佐々木の机に置いてあったスマホがメールを受信した。
「ん。」社内用のスマホだから一応確認はする。
どうせ急ぎのなんかだろう?なんてたいして面白くないことを考えて画面をみた。
「えっ!まじ?」
その画面には愛しい人からの優しい労いのメールだ。
「お疲れ様。どう?仕事は進んでる?身体には
気をつけてな。」と。。。
びっくりして回りをキョロキョロ見回す。
すると。。。
入り口付近から「クックッ。……びっくりし過ぎだよ。」揶揄する声があがった。
「近くまできたから。」片手に書類を持って笑いながら佐々木の近くに山崎がきた。
「びっくりしたよ。どうしたんだよ。」
「F棟に用事。その帰りだよ。見たらいたから。。」そう言いクスクス笑いながら
いたずらが成功した子どものように言う。
「びっくりした。」
……しばし、見つめあってしまい、二人して
照れてしまったのがわかって二人でうつむいて
しまった。
そのまま佐々木が山崎を連れだって
社内の自販機まできた。
「久しぶり。元気だった。忙しい?」矢継ぎ早に山崎から質問が飛んできた。
「……うん。お前は?」佐々木は山崎の分の缶コーヒーを買いながら聞いてみた。
「言わなくても知ってるじゃん。」
……そう。今、山崎は本当に超がつくくらい
忙しい。
すべて、佐々木らが関係してる新車関係だ。
それと、いつものラインの仕事もこなさなくては、いけなくなり大変なのだ。
ラインを外れる……そういう約束はいつの間にかなくなってしまった。
それには、工場の意向があり全部は外せない。
と言うもの。
仕方ないので少しはラインの仕事をやる方向で
話がまとまった。。。。。しかし。。
少しが。。。。
「結局。いつもの仕事もこなしながら、だから
しんどいんですけど。。。」
そう言いながら山崎は壁にもたれ、一息フーッと息をはいた。
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