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第45話

遅い時間に二人で佐々木が作った、カレーを食べた。 「んー美味しいね。」 「二人で向かい会って、家飯って……なんかさ」 ……「なんだよ。」山崎の何気ない、一言に 含み笑いがでてしまった、佐々木は 「……幸せ?」 「なんで疑問符。」 「いや。」……照れてる佐々木に山崎は、 「俺は幸せ。」しっかりとした口調ではっきりと言われて、佐々木は嬉しさに顔がほころんだ。 「んじゃな。また、明日」 明日も仕事なので、佐々木は帰ることにした。 送るよ。と言う山崎に 「いいよ。じゃあな。」玄関先でキスをして別れた。 別れた後は猛烈に寂しさに溢れる。 駅まで歩いてるとポケットにある携帯が、ブッブッとふるえた。画面を確かめると、今別れたばかりの愛しい人からだ。 「もう。駅着いた?」 「もうすぐだけど。」そう返事をするとすぐに着信がある。 「……はい。なんだよ。どうした。」佐々木が言うと 「今日はありがとう。お礼、言うの忘れてた。 」そうか? 「いや。楽しかったからいいよ。」 「うん。俺も。」 「また、作ってやるから。」 「うん。」 「じゃ。おやすみ」 「うん。おやすみ」 寂しさを悟られないように、佐々木は先に電話を切った。そして、今度は何を作ろうかと、考えながら家に帰った。

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