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山賊の女房 2.罪業

 天翰(てんかん)の足首は、茄子紺(なすこん)に腫れあがった。洗桶で布巾を絞って、十一(じゅういち)は患部に巻きつけた。筵に横たわった天翰の虚ろな目。そのまろやかな額に、十一はふれる。微かに熱っぽい。 「食いてえモンはあるか。おれがとってきてやる」  天翰は首を小さく振った。もう五日も何も口にしていない。生来の細面がさらにこけて、頬に陰が浮く。死相のごとく思えて、十一は両の拳を握った。 「おめえは死にてえのか」  天翰は目をとじて、答えなかった。 「そんなに死にたきゃ、今、おれが殺してやる」  天翰が目をあけた。十一は太刀をとり、すらりと抜く。幾人もの肉を裂き血を吸った白刃(しらは)。切先を地へ向け、どすりと突き刺した。天翰は目をむいて、刃から首を反らした。口を薄くあけ、はあはあと息を乱す。十一は、ぐっと顔を寄せた。 「ほら、おめえは死にたくねえんだ。なんでもいいから、食いてえモンをいえ。いわねえと、ほんとうに殺す」  天翰は半身を起こし、柱に靠れた。「……ひと思いに斬ればいいものを。なぜ、生かすのです。あのときも、今も」 「死んだらお(しめ)えだからさ。極楽浄土? 無間(むけん)地獄? 坊主のうそ八百だ。極楽も地獄も、この世のモンだ」 「えゝ、そうですとも。今、私は地獄にいる。虞淵どのが、兄弟子たちが、賊に斬られるのを見ているしかできなんだ。その賊に、死ぬよりもつらい辱めに遭わされて……なれど、それも御仏(みほとけ)(おぼ)し召し。よもぎが、食いとうござりまする」  天翰はうっすら笑って、目をとじた。  (よもぎ)の時季だった。南の日当たりの好い土手に、青々と艾の葉はいくらでも蔓延(はびこ)っていた。十一はやわらかい若芽を選んで、手籠一杯につんだ。おっ(かあ)が生きていた頃は、こいつで草餅をこさえたものだった。熱々の餅に蜂の蜜をからめて、きな粉をまぶすと、たまらなく(うま)いのだ。そうだ、あした、市で米を買ってきて――  根城の掘立小屋に、天翰の姿はなかった。十一は手籠を投げて、表手(おもて)へ飛びだした。這いつくばって、地べたに目を凝らす。天翰の素足の跡は、西へと向かっていた。まさか、と思った。天翰の兄弟子を斬ったのは、山の西だった。  十一は獣道(けものみち)を抜け、山路を駈けた。あの腫れあがった足では、そう遠くへは行けまい。  案の(じょう)、半里も行かぬうちに、衣の唐棣色(にわうめいろ)が見えた。十一の跫音に、天翰が顧みた。必死に足を引きずって逃げる。十一は追って、追って、追い越して、天翰のまえに背を向けてしゃがんだ。 「乗れ。ぐえん(丶丶丶)のところへ行ってやる」  ためらいのごとき一瞬ののち、熱い躰がおぶさってきて、両の手がおずおずと首に回った。すっかり軽くなった天翰を、十一は跳ねるように引きあげた。 「あなたは、私の心が読めるのですか」  十一は笑った。「読めたら困らねえんだがな。先にいっとくが、埋めてやるこたできねえぞ。道具がねえから」 「遠いでしょうか」 「なに、四半刻(しはんとき)もありゃ着くさ」  夕べの竹林の笹籔を、十一は躰で掻き分けた。飛び発つ鴉。糞尿じみた腐臭。たったの十日で、四体の仏は土色に腐り果て、無数の蠅や蟻がびっしりとたかっていた。やわらかい目玉と臓腑(はらわた)は虫や(けだもの)に喰われ、手や足を持っていかれた者もいる。十一にはどれがどれやら皆目(かいもく)だった。けれども、天翰はいう。 「あゝ、あの背の高いのが虞淵どのです。その右が隆福(りゅうふく)どの。左が珍雲(ちんうん)どの。いちばん左が清然(せいねん)どの」  あゝ、おれが殺めた者たちにも、あたりまえに名があり、生があったのだ。あえて見ぬふりをしてきたものが――夜の山よりも真っ黒な腐塊(ふかい)が、いっぺんになだれかかってきた。それは(うずたか)く十一の胸を()し潰さんとする。おれは何人、十何人、何十人を殺した? 「十一どの」  天翰の白い顔が(にじ)んでいた。むせび泣きそうになるのを、口を押さえて止めた。なぜ、おれが泣くのだ。泣きたいのは、兄弟子を亡くした天翰のほうだ。 「私が経をあげます。どうか十一どのも手を合わせてください」 「……いまさら(ゆる)しを請うて、なんになる」 「われらは御仏の弟子です。御仏の教えを、人々に(ひろ)むるが使命。もし、そなたが御仏の教えを一偈(いちげ)でも心に持つならば、かれらは命を(もっ)仏種(ぶっしゅ)を――仏となるべき(しょう)(たね)(しゅう)せしめたことになる。さすれば、大いなる功徳(くどく)となり、かれらは次の世で(とうと)境涯(きょうがい)()るでしょう。それはかえって、十一どのの功徳となるのですよ。ならば、さあ」  十一の右手を天翰がとって、対の左手を添えて合掌させた。十一の手をつつんだまま、天翰は朗々と経をあげた。我淨土不毀而衆見燒盡憂怖諸苦惱如是悉充滿是諸罪衆生以惡業因緣過阿僧祇劫不聞三寶名。天翰の凜然たる面差(おもざし)――あゝ、観音菩薩だ。十一は(こうべ)を深く垂れて、生まれて初めて御仏に祈った。我常知衆生行道不行道膸應所可度爲說種種法毎時作是念以何令衆生得入無上道速成就佛身。  山が赫々(あかあか)と暮れなずんだ。天翰をおぶって峠路を行きながら、十一の足は鈍った。この貴いお人を、あんな悪党の根城に戻しちゃなんねえ。でも、今から深沢(ふかざわ)の極聖寺は……いや、近場の光触寺(こうしょくじ)なら……十一はせっせと足を動かした。天翰の心細げな声。 「十一どの、どこへ行くのだ。早う戻らぬと、日が暮れてしまう」 「光触寺に行く。そこで助けてもらって、房州の寺に(けえ)れ。おめえは修行して、(えれ)え坊さんになれ」 「そなたはどうなるのだ」  十一は返事をしなかった。おそらく惣追捕使(そうついほし)に捕えられて、地獄谷(じごくだに)の刑場で首を斬られる。もし捕えられなくても、銀鴟(ぎんじ)に半殺しの目に遭う。それでもいいと思った。月のない宵に、山犬の遠吠え。 「のう、腹がすいた。よもぎを食べていない」 「寺で食わせてもらえ」 「そうだ、小屋に忘れものを」 「諦めろ」 「それはできなんだ。虞淵どのが写した経本なのだ」 「おめえは坊主だろ。物に執着(しゅうじゃく)しねえんじゃねえのか」 「僧であるまえに私は人ぞ。大事なものを大事にするは当然のこと」 「あとで届けてやるから」 「のう、十一どの。ひとりにするな」  ぎゅうっと両の手足でしがみつく。思わず、十一は歩を止めた。 「ばかか。おれぁ山賊だぞ。おめえの兄上とちげえんだ」  がさり、籔がゆれた。(けだもの)の唸り声。底光りする双眸(そうぼう)。大きな山犬だ。毛並は荒れ、涎を垂らし、(たかぶ)った様子でうろつきまわる。尋常ではない。十一は総身の毛穴がひらいた気がした。 「十一どの」 「騒ぐな。目を離したら、喰われる」  十一はゆっくりと後ずさった。何もないはずの道で、何かにぶつかった。天翰が息を呑む気配。 「おい、十一」銀鴟の声。「死にてえか」 「死にたくねえです」 「なら、そいつに小便をかけろ」  半信半疑で十一は、片手で魔羅をひっぱりだし放尿した。ひゃんひゃんと山犬は悲鳴をあげ、籔の奥へ逃げて行った。十一はその場にへたりこみそうになった。  いつから()けていたのだろうか。銀鴟は無表情に子分と人質を見おろす。 「おめえらが里に下りたら、斬ってやろうと思っていた」  どんな釈明もむだに思えて、十一は黙りこんだ。銀鴟は背を向けた。 「(けえ)るぞ」  へい、と十一は頷いた。頷くよりほかなかった。  天翰は大鍋で米をたっぷりと煮て、艾粥をこさえた。その(あお)いどろどろを十一は味見して、顔をしかめた。 「山賊の飯ぁ精進料理じゃねえんだ。肉を入れろ、肉を。源家(げんけ)は肉を食ってたから平家に勝てたんだぞ」  銀鴟の請売(うけう)りだった。十一は粥に塩漬けの猪肉(ししにく)をたっぷり放りこみ、くつくつと煮た。掘立小屋の土間に、えもいわれぬ匂いがただよう。十一は椀によそって、天翰に突きだす。 「食え」  沙弥(さみ)の戒律が肉食(にくじき)を禁じているのは知っていた。天翰は肉粥を見つめていたが、五日の空腹には勝てず啜った。ぱっと顔が輝く。 「おいしい」  にかっと十一は笑った。「だろう。もっと食え」 「おっ、うまそうなモンがあらぁ」  簾を捲って、百舌(もず)が顔を出した。十一は天翰の鬘をぽんと撫でる。 「こいつが煮たんでさ。で、そいつは?」  百舌は町人風体の(わらべ)をつれていた。年の頃は十二、三と見えたが、頬はやつれ、唇は荒れ、手は(あかぎれ)だらけで、酷いなりだ。それでいて、始終にこにこと笑みを浮かべるので、かえって薄気味悪かった。 「名めえは喜々須(きぎす)ってことにしてやれ」  百舌はいった。喜々須は椀ごと丸呑みする勢いで粥を平らげた。お代わりは? と天翰が尋ねると、こくこく頷いて椀を差出した。  山賊どもが続々と戻り、肉粥にありついた。大鍋はあっというまに底をついた。きょうの夕餉(ゆうげ)は妙にうまかったと、みな口を揃えた。夷虎(いとら)がいう。 「お日羽の汁は天下一品だな」 「あっち(丶丶丶)の汁もな」  百舌が茶化した。天翰は耳を染めて顔を伏せた。  山賊五人は盃を傾けつつ、新参にあることないこと吹きこんだ。夷虎の法螺まじりの武勇伝。牙良(げら)が棟梁の手を金槌で潰して大工をやめた顛末。百舌が片目を失くした因縁話。銀鴟の白拍子との痴話――話がシモがかってくると、牙良が天翰を抱き寄せた。 「おゝ、ちょうどいいところに()がいたぜ」  銀鴟が牙良を張り倒して、天翰をさらった。唐棣色の衣を捲りあげ、天翰の魔羅と陰嚢を新参に見せた。さすがに喜々須もにこにこをやめて、ほうけたふうになりゆきを見ていた。  膝立ちの美童の背に添うように、銀鴟は押入った。毎夜のことに、天翰はもう泣きも喚きもしなかった。ただゆさぶられながら、せつない目で十一を見つめた。十一は見つめかえした。銀鴟は天翰の首をねじって、唇をねっとりと吸った。  百舌が膝行(いざ)って、天翰の衣をほどいた。妖しく白い肌に、ぷつりと尖った乳首と、赤く熟れて蜜を滴らせた魔羅。ごくり、誰かが生唾を呑んだ。百舌が美童の乳首を吸って、もう一方を捏ねた。あゝ、と天翰が身をよじる。おのれの魔羅にふれようとして、百舌にひょいと両手を押さえられる。 「お日羽。おれは教えたよな。それはおめえのだが、おめえのじゃねえんだ。勝手にさわっちゃなんねえ。そういうときは、どうするんだ?」  天翰は泣きそうに十一を見てから、顔をうつむける。そのあいだも、銀鴟が容赦なく腰をたたきこみ、百舌が(くび)から(わき)から胸乳をねぶる。天翰はぶるぶると腿を震わせて、とうとう口にする。 「……ま、魔羅を、……てくださ……」 「魔羅が、なんだ。はっきりいってみな」 「……魔羅を、しごい……てください」 「そうだ、よくできたな」  百舌は口づけをくれると、三つ指で天翰のそれをつまむ。妙枢(みょうすう)を隈なく責められて、天翰は身をくねらせ、おゝん、おゝん、と高く咆える。盛りの(けだもの)じみた、凄絶な声。きいいいいっと胸が引き攣れる気が十一はする。十一は手酌で呑む。まるで呑み競べのように淡々と、ひたすら呑む。  淫らな三つ巴に牙良が加わり、四つ巴になり完成する。銀鴟の腹のうえで撞木反(しゅもくぞ)りの天翰、その胸乳を牙良がねぶり、魔羅を百舌がしゃぶる。恍惚の美童はしかし、ときおり正気に返ったかに十一を見つめる。十一は、ただ酒を呷る。おれには、あいつを救えねえ―― 「おい、十一。おめえはひとりで甕を空にする気か」  夷虎にいわれたのはおぼえている。だが、そのあとのことは、おぼろげだった。十一は、初めて正体を失くした。  山賊どもの大いびきのなか、朝の鳥が鳴いた。割れそうな頭の重さに、十一は呻いた。十一の手を、天翰の手がとった。昨夜(きぞ)の痴態がうそのように、天翰はきちんと鬘と衣を着ていた。 「これを」  薄墨色の紙包を、十一はひらいた。褐色の粉末。 「なんだこりゃ」 「四苓散(しれいさん)だ。(じゅつ)沢瀉(たくしゃ)猪苓(ちょれい)茯苓(ぶくりょう)。二日酔いにはこれが一番だと和尚さまがおっしゃっていた」 「生臭坊主かよ」  十一はつまんで()めた。うげえ、と思わずいった。苦い。天翰は白湯の椀をわたした。十一は粉薬を含んで、鼻をつまんで白湯で飲みくだした。しばらくすると小便がでて、頭痛はかなりましになった。  朝靄が晴れて、日が照った。四照花(やまぼうし)木蔭(こかげ)で天翰は、経本を押頂(おしいただ)いてからひろげた。九十九(つずら)折りの黄紙に、鮮やかな楷書の墨痕。ほうと十一は息をついた。 「きれいな()だな」 「虞淵どのは寺でも指折りの能筆であった」 「ぐえん(丶丶丶︎)は、どんなやつだった」  野の陽炎(かげろう)を見るかに天翰は、遠い眼差(まなざし)をした。 「優しい兄のような。私には親も兄弟もない。赤子の時分、寺の門前に棄てられていたのだそうだ。そんな私に、虞淵どのはよく目をかけてくれた。もし兄がいたならばこんなふうだろう、といつも思っていた」  十一は経本を手にとった。漢文の経は、十一にはとんと読めなかった。きっと、優秀な僧だったのだろう。 「おれぁ数しかわからねえ。この()()は読める。あと、おめえの()の字も読める。天かん(丶丶丶)かん(丶丶)は、どんな字だ」  天翰は小石を拾って、地べたをひっかいた。天翰(丶丶)。 「うん、むずかしい字だな。おれのは、やさしい」  十一も小石で地べたをひっかいた。十一(丶丶)。 「十一どのの名はおもしろい」  十一(丶丶)のとなりに、天翰は書く。()。 「これは(もののふ)。立派な男という意味だ」 「なるほど。だが、おれはこっちだろう」  ()の下に十一は書く。()。天翰は笑う。 「私が()で、そなたが()なるか。おもしろい」  天地(丶丶)、と天翰は書いた。なるほど、と十一は思った。 「十一どのの名は、慈悲心鳥のことか」 「じひしんちょう?」 「十一(丶丶)十一(丶丶)と鳴く鳥がいるだろう。あれを寺では慈悲心(丶丶丶)慈悲心(丶丶丶)とききなすのだ」 「そんなありがてえ鳥じゃねえ。十一番目の子だから、十一だ。百姓ぁ子だくさんだから」 「十一人兄弟であったか」 「いゝや、六人兄弟さ。赤ん坊のうちに死んだり、里子に出したりしてな。おっ母が生きてりゃ、もっと多かったかもな。おっ母は弟の十二(とおじ)を産んだときに死んじまった。十二の面倒は、おれが見たんだ。その十二も死んじまった。寛喜(かんぎ)三年の大旱(おおひでり)んときにな」  飢饉(ききん)の年が続いたのちの大旱魃(だいかんばつ)だった。大地が干割(ひわ)れ、作物が枯れ、川が干あがり、井戸も涸れた。渇きを癒すには、生木を(かじ)るよりしかたなかった。 「お水くんろ、お水くんろ、ってさ。十二は赤ん坊だから、ききわけがねえ。おれは井戸の底に少し残った泥水を掬ってきて飲ませた。そしたら、急に苦しみだして、吐いて、(くだ)して……あっというまだった。兄弟が目のまえで死ぬのは、初めてじゃなかった。けど、それは勝手に死んだんだ。なかば寿命さ。でも十二は、おれが死なせた。おれが、殺したんだよ」 「十一どの」  花奢な手が袖をつかんだ。十一は微笑した。 「十二が死んでも、おっ(とう)(あに)ぃらも、けろっとしたもんだった。むしろ、口減らしになってよかったってな肚なんだ。生きるのがあんまり苦しいと、人は人でなくなっちまう。(ケダモン)になっちまうのさ。おれは生きるのが心底いやになった。それで、夜の山に入った」  死に場所を探していた。なのに、風に草木(そうもく)が騒ぐたび、夜の(とり)が啼くたびに、小便をちびりそうな気持ちがした。泣きながら母を、弟を呼んだ。 「死にきれなくてさ、山を何日もさまよった。そんなとき、銀鴟のお頭に拾われた」  死んだら(しめ)えだ、地獄も極楽もこの世のモンだ、と銀鴟は()いた。奪ってでも生きろ、地獄も極楽も味わいつくせ、それでこそ人生だ、と。 「そうでなきゃ、おれは今ごろ舎利こうべ(丶丶丶丶丶)さ。だから、おれにとっちゃお頭は、親よりも大事な人だ。つまらねえ話をしたな」  天翰は首を振って、経本の偈を指差した。 「私がまず唱えるから、十一どのも唱和してほしい。そなたの母上と、十二どののために」  ふたりの声が合わさって、朗々と響いた。衆生見劫盡大火所燒時我此土安穩天人常充滿園林諸堂閣種種寶莊嚴寶樹多花果衆生所遊樂諸天擊天皷常作衆伎樂雨曼佗羅花散佛及大衆。まるで意味のわからぬ響きが、それでも美しく感ぜられたのは、かたわらの小僧のせいかもしれなかった。

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