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夜通し②
触診以外にも嫌なことがあった……
ピリピリ ピリピリ
林「眠れない?」
凪「ねむ…れ…ない…グスン……」
消灯のため、ベッドと先生達のデスクをカーテンで仕切って薄暗くしてくれたけど、腰と足の付け根に付いている低周波の電気が気になって眠れない……
時間が経つにつれてなんか痛い感じもしてきてなんだか悲しくなってきた……
林「起き上がっていた方が楽なの?」
凪「……グズん……らく……だけど……つらい……泣」
林「……よーし!俺が凪の辛さ全部もらってあげる★」
凪「……グスン…え?笑……グスン…」
そばにいてずっと背中をさすってくれる林先生が心強くて気づいたら寄りかかって寝てしまった
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山本「寝た?」
林「寝ました」
山本「俺らも今のうちに休憩入ろうか。もう一回発作が起きてもおかしくないからね……」
林「G3のホルモン異常の全身痛発作ってそんなに頻発するものなんですか?」
山本「……立花先生曰く…凪はグレード4に以降してるんじゃないかって……」
林「それってつまり……この病気と一生付き合っていかなきゃいけないってことですか……」
山本「まぁ…そうなるかな。それでも急性期症状が落ち着いたら通院でフォロー出来るから日常生活は送れるようになるからね……そこを目標にしていく感じかな」
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凪「…………」
グレード4………
一瞬寝付けたけど、身体の違和感でまたすぐに目が覚めてしまった……
山本先生と林先生が話していたのも少しだけ聞いてしまった……
この病気とずっと付き合っていく……
毎日発作に怯えながら過ごさなきゃいけないの……
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深夜1時……
浅い眠りを繰り返していたから、すぐに気配に気づいて目を開けると山本先生と林先生がいた
林「ごめんね、起こしちゃったよね」
山本「また触診させてね」
凪「やだ泣」
優しいこの2人に迷惑をかけちゃダメなのは分かってるんだけど、今はなんだか触診を耐えられる感じがしない
山本「嫌だよね……なるべく痛くないようにするからね?」
凪「でき…グスン…ない泣」
それでも触診からは逃れられなくて、身体を抑えられながら触診を受ける体勢を取らされた
チクン
凪「ゔわぁぁあ!!!泣」
林「大丈夫大丈夫」
山本「中熱いなー、、、熱上がってるかなー……」
凪「あぁぁあアゔ!!泣」
またチクンとお尻に違和感を感じた
山本先生も林先生も心配そうに枕元の機械を見つめていた
山本「直腸体温42℃かー……んー……」
林「0時過ぎから若干酸素も怪しかったんですよね……」
山本「酸素またつけようか」
凪「いやいや」
林「具合い悪いとイヤイヤしちゃうよねー……」
って言いつつもサラッと林先生に酸素を鼻につけられた
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