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第15話*
宏実は鬼頭に歯を立てながら、内側の前立腺を指の腹で刺激してやった。
「ひ、ぃっ――!」
綾人の腰がガクンと跳ねた。喉奥に熱いものが飛び散り、一瞬噎せそうになった。
ゴクリと喉を鳴らし、同じ親からもらった遺伝子を飲み下す。濃厚で甘くてとろりとしていて、まるで蜂蜜のようだった。
「綾人」
呆然としている彼の脚を抱え上げ、改めて左右に大きく開かせる。
こんなんじゃ足りない。もっと綾人が欲しい。綺麗な身体も、優しい心も、美しい音色も、全部自分のものにしたい。
……いや、全部は無理か。俺が手に入れられるのは、せいぜい身体くらいだ。こんなことをする弟なんて、受け入れてはもらえないだろうから。
ならばせめて、身体だけでも手に入れてやる。俺なしじゃ生きていけなくなるくらい、たっぷり調教してやる。快感の虜になってしまえば、綾人もこれ以上遠くへ行くことはないはずだ……きっと。
宏実は大きく昂った欲望を取り出し、綾人の窄まりにあてがった。
「ま、待って宏実、待って……!」
「っ……」
震えている綾人を見たら、封印していた良心が一瞬頭をもたげた。
でも……。
(止められるかよ、今更……)
そう自分に言い聞かせ、宏実はぐぐっ……と己を沈み込ませた。狭い器官をこじ開けるように、ずぶずぶ肉槍を押し込んでいく。
「あっ……ああぁあっ!」
衝撃に綾人が悲鳴を上げた。ガクンと顎を跳ね上げ、苦しそうに眉間にシワを寄せている。涙が頬を濡らし、乱れた茶髪が肌に貼り付いた。
みっしり奥まで楔を打ち込み、ゆさゆさ身体を揺すってやる。
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