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第2話

世一を怖がらせないよう、ゆっくりとシャツを脱がせた。 それでも俺には余裕がない。 余裕があったら固い床に押し倒してセックスをしようなどとは思わない。 「さえ……、はやくだきしめて」 キスだけでこんなに感じる男は今までに経験したことがない俺は、早くも世一の中を想像した。 突起した乳首は触れられる期待で熟れている。 首筋に軽く下を這わせて鎖骨にキスを落としてから乳首にリップ音を立ててキスをした。 「……んん♡」 いつもよりオクターブ高い世一の裏返った声は可愛いものだった。 「いい声だ」 俺が言葉に出すと彼は顔を赤くした。 もっと淫れた姿も見たくて、それでも優しく抱きたくて。 世一を起こして裏から抱きしめてからジーンズに手を掛けた。 「や、これ……。はずかしい」 ボクサーパンツの中が膨れていた。 世一のペニスを優しく触れてやるとビクビクと震えた。 「まって、ああぁ♡さえっ……さえ♡」 腕を掴まれて、何事かと思い手を止めた俺は諭すように聞いた。 「どうした世一」 「こんなにもどかしいの、……はじめてで」 「気持ちが良くはないのか?」 まさか優しすぎて物足りないのかと思ったが、こんなに身体は反応しているのだ、それはないと思った。 「……はずかしいんだ」 そう言うと世一は両手で顔を隠した。 それで俺は気付いた。 あの凛はきっと世一を本能のまま犯していたことに。 愛情という優しいセックスを知らない二人に取って、俺のゆっくりな行為に気恥ずかしさを感じると彼は言っているのだろう。 ならば俺は大いに甘やかしたセックスを教えよう、自分もパンツと下着をずらしてペニスを露出させた。 「あの、さえ?」 「見ていろ、世一」 俺はペニス同士を手で重ね合わせてから上下に擦り合わせた。 「あっ♡ああぁ、さえ♡」 世一はきっとこういう初心の行為さえ飛ばして経験をしてしまったに違いなく、それは視感すら知らないと思ったが、その通りだったらしい。 「んっあぁ♡やめ……ぇ♡あっ、きもちいぃ♡」 「うん、気持ちがいいな。世一」 俺も目の前で淫れる世一が見れて、とても気持ちがよかった。 「あああ♡だ、だめぇ……♡さえぇっさえっ♡でちゃうぅ♡」 「遠慮するな、出せばいい」 世一は快感に弱い、それが可愛くて俺は止めてやれなかった。 「まって♡……だ、だめだょ♡ほんとうにでちゃう♡やめてやめてぇぇ♡♡♡」 すると世一のペニスの鈴口から精液に混ざって潮も吹き出した。 世一は気持ちのよさから放尿までしてしまったのだ。 そして彼はそのまま泣き出した。 「……世一、大丈夫か」 「さえ、ごめん。ほんとうにごめんなさいぃっ」 泣き出す世一ですら可愛いらしくて、俺はそのまま泣き止むまで抱きしめていた。

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