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第7話
夕食を終えて、食器を片付けてから凛のリーグの試合を眺め見ていたら、世一は俺の隣に座った。
「小さいときの凛ってどんな性格だった?」
やはり好きな相手のことだから、世一は気になるのだろう。
「教えてやってもいいが、一つ聞くことにセックス一回だ」
世一が最中に潮を噴いてから一度も抱いたことがないし、流石にもう聞いてこないと思った。
「一回でいいの?」
しかし世一は断るどころかそう言ってのけた。
どんな顔してそんな言葉を言ってるのか気になった俺は視線を画面から離した。
彼は俺を見ていなかった。
画面の中の凛を見ているのに気付いた俺は無意識に言葉を紡いでいた。
「週二回」
「いいよ。教えて、冴」
週二回抱かれるのはなんでもないみたいに言う世一に俺は同情していた。
過去の凛のために、その兄に抱かれるなんて可哀想だと感じたし、世一にとってそれくらい凛に好意を抱いてるのに、俺に恨み言を言わない彼の一途さに惹かれた。
「凛は兄の俺に従順だった。素直で穢を知らないガキで、いつも俺の真似をする可愛い弟だ」
きっと根本的な性格は今も変わらないと思うし、だからこそ世界を見て日本に帰ってきたときの俺に恨みを抱いたんだと思う。
「なんだ、今とほぼ変わらないじゃん」
世一はそう言い笑った。
「……そうだな」
「だから冴だって、凛を嫌いになれないんだろ」
世一が凛に好意を感じてくれて良かった。
だから俺はそんな世一が堪らなく好きだ。
「週に二回、お手柔らかに頼むよ」
そんな世一に俺は口付けをした。
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