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第16話 踊らされているのは俺。

最近潔世一がショートスリーパーになっていたことに俺は気付いた。 真夜中に数回目が覚めているようなのだ。 ベッドから出ていく世一に声をかけたことがあったが、そのときはトイレと言っていたのでさして気にせず俺はまた眠りについていたが、そのトイレが長いのだ。 最初は男特有の生理現象で抜いているのかと思ったし、それならば週に抱き合う回数を増やしてもいいだろうと思い、トイレに様子を見に行った。 そのときの世一はトイレ内で何をしていたのかというと、スマホのNETTVで凛の試合を見ていた。 そのときの彼は膝を抱えて虚ろな目をしていた。 「……遠いよ、凛」 俺は世一の間男でしかないことに気付き、今更ながらかなりのダメージを負っていた。

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