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第24話
俺は自分にも他人にも厳しい人間だ。
それは自分でも自覚していることで、きっと他人からもそう見えていると思う。
そんな俺は好意を抱いている潔世一には甘くなってしまう。
サッカープレイヤーとしての世一は貪欲で俺が口を挟まなくても自分から取り組んでいるし充分満足をしている。
だからなのかそれ以外の生活面で甘くなってしまうのだろう。
こんなにも俺が私生活で他人が踏み入ることは今までなかったことだし、その上に私生活に気を許す人間が現れることも想像もつかなかった。
それは回りからの見てどのように俺が映っているのだろうか。
どうしょうもなく、俺は潔世一という存在が愛しいと感じているし、もし俺が居なくても世一がしっかり生活出来る人間になることが嫌だった。
俺は誰よりも世一の成功と活躍を願いつつも、彼の中に俺の居場所がなくなるのが嫌なのだ。
それでも世一が求める者は俺ではなく凛なのだと分かっているのだが、どうしても納得がいかなかった。
俺でもこんな人間臭い感情を持つことが出来ることに気付かせてくれた世一に感謝したい。
そう感じるが、やはり俺は世一を手放すことが出来ないだろう。
何故潔世一は俺よりも早く凛と出逢ってしまったのだろう。
俺は居ないはずの神を呪った。
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