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第32話
彼が着ている服はそのままで、ずらし露出した部分に口付けを落としていった。
「まって。……しどうとえっちして、そのままだから」
「行為中に他の男の名前を出すくらい余裕があるのか」
他の男の名前は聞き無くはない俺は世一の唇を塞いだ。
どんな相手に抱かれたとしても、他ならぬ世一ならば俺は愛することができることに気付いた。
俺からの口付けに精一杯応えてくれる彼に益々愛おしい気分になった俺は、そのままジーンズのファスナーを下ろし露出したてのペニスに触れた。
「あっ……♡」
俺はまだそんなに彼を攻めていない、きっとまだ夜の相手からの余韻があるのだろう。
「さえっ♡っ……ほしい♡」
彼が呼ぶ俺の名前が好きだ。
彼が求めてくれる俺という自身はいっとう好きだ。
「もうほしいのか」
「ちょうだいっ♡……さえの、ほしい♡」
彼の腰は既に揺れて、余程焦らされたのか尻の穴に触れるとひくついていた。
俺のズボンのファスナーもずらしてペニスを露出されると、そのまま穴に挿入れた。
「あああぁっ♡」
「……」
先程まで俺に泣かされた世一が今は快感に震え啼いている。
どちらも可愛いが、そそるのはこちらだった。
「っや♡……あぁ、らめぇっ♡♡いっちゃうっっ♡♡♡」
腰をいつもより強めに揺すると、世一は絶頂を迎えた。
程なくしてから俺も彼の中で果てた。
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