8 / 20

8

「……分かりました、いいですよ。ちなみに俺は、明日休みです」 「明日ですね。じゃあ僕も明日お休みにするので、家の前で待ち合わせましょう」 「はい。それでは、いつもの時間にお会いしましょう。お仕事、頑張ってください」 「ありがとうございます!」  ヨシュアに見送られながら、トーマは店をあとにした。  自分らしくないことを今日はたくさんした気がする。  それでも、少しヨシュアと親しくなれたことに嬉しさが込み上げる。 「……ふっ」  店にあったときよりも輝いているような気がするネリネを片手に、トーマは家に向かって歩みを速めた。

ともだちにシェアしよう!