8 / 16

ー8 *R18

 イオの口のなかで、それは次第に熟し、口内に先走りの味が広がる。口からそれを出すと、舌を固くして先っぽの小さな穴を攻める。 「やっ、だめっ。それ、だめっ。なんか、出ちゃうぅ」 「出していい」  かりっと軽く歯を立てた。その途端。 「ひゃあぁぁぁぁんっ」  一際大きく声を上げ、ぶるっと身体を震わした。  イオの口の中に熱い迸りを放つ。はぁっと息を吐いている間に、ごくっと嚥下する音が聞こえた。 「ーー! イオ、、もう必要ないだろ」  『人間になるために』  イオをーー銀の魔物を『想う証が欲しい』という『あの時』の言葉を信じていた。 『もう人間なんだから必要ない』  そう、考えても確かに可笑しくはない。 「お前のものは、全て俺のものだろ?」  口許を拭いながら笑い混じりに言われる。その表情を見ていると、あの時のことも本当は違うんじゃないかという疑問すら浮かぶ。  ただ、そうすることが、大人の愛情の大きさの示し方だというならーー。自分の想いがイオの愛に負けているような気がして、悔しくなる。 「ボク、も、するっ」  ちらっとイオの昂りに視線を向ける。あの時も見た……。  わ、でかい。  む、むり?  もう既に大きく育っているイオのそれは、記憶よりもまた更に長大で重量もありそうだった。そして、自分のものとは全く違う。  全部顔に出ていたのか、 「無理するな。そのうちでいい」  くすっと笑われ、怯んだ気持ちを押し込め、負けん気を発揮。 「やる!」 ★ ★  イオはふかふかの枕が並んだ寝台の頭に、背をつけて座った。呆れられたかと思い、トールはしょぼんとしてへたり込んだ。 「無理だと思ったら、やめていいから」  言うが早いか、トールの両足首を掴んで、自分のほうに引っ張った。 「わっ」  自然その身体は、イオの上に乗るような形を取った。顔が股間の辺りに当たりそうになり、慌てて手をついて隙間を作る。 「ズボン脱がせて。下衣も」  後方から落ちついた声が聞こえる。 「あ……」  そこでやっと自分の言ったことを思いだす。  この体勢って……。  かぁっと顔が熱くなる。  おずおずと下衣ごとズボンをずらす。その間は直視できず、眼を逸らしていた。イオに習って手にした衣服を寝台の脇に落とす。  ゆっくりと、イオの昂りに眼を向けた。 「でかっ」  つい口から飛びでてしまった。  こんなに間近で、じっくり見たのは初めてで、やはり自分のものとはだいぶ違うと感じた。  色も。形も。長大で、重量もある。  しかも。  これって、ぜったい、めいっぱいじゃないよね?

ともだちにシェアしよう!