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痛みも感じたがその場所を何度も舐められているうちにじんわりと気持ちよくなってくる。
「イイ顔だ」
肩から離れて上から見下された。
(えっちな顔もかっこいい……)
そんなことを思っている彼方の頭上を煌の手が伸び、ヘッドボードの棚の引き戸を開ける音、がさごそと何かを出しているような音が続けてした。
(あ……)
なんであるかはすぐにわかった。煌のマンションでセックスする時には必ず登場するグッズだ。彼方の固く窄んだ場所を押し広げる為に使うローション。それとコンドームだ。
「彼方うつ伏せになって尻上げて」
煌の言う通りにする。この格好は何度しても恥ずかしい。いつも勢いで押し流されている時よりもじっくり触れられいる今日のほうが数倍の恥ずかしいさだ。
たらたらと尻の辺りに冷たい感触。ひやっと縮みあがりそうになるが、煌の大きくて温かな手に撫で回されるとすぐにそれもなくなった。
尻や窄みの周りを一時撫で回され彼方の固く閉じたそこに指が一本埋めこまれた。
「んっ」
それだけで彼方の口から甘い吐息が漏れる。
少しずつゆっくりと指が動く。慣れたら頃もう一本増える。
「あぁぁ……っ」
その度に彼方は声を上げた。いつもより長いそこへの愛撫に彼方はじりじりとした。一旦萎えた昂りにも熱さが戻ってきている。
「こ……うさん、もうっ」
「もう、なに?」
弄りられながら意地の悪そうな声音を聞いた。
「……っこうさんっ、もう挿入れてっ」
彼方は全身を真っ赤にして、頭上にあったクッションに顔を埋めていた。
(なに言わせんだっばかぁ〜っっ)
恥ずかしすぎて半泣きだった。煌には見せたくないけど。
「うはっ」
煌の口から変な声が零れた。
「彼方からそんなこと言われる日がくるとは思わなかった!」
揶揄われているのかと思ったがそうではないらしい。そこを解す為に離れていた身体をぴたりと寄せてくる。背中に煌の体温を感じた。
「可愛い」
一頻り項や耳朶や頰にキスを落とした。勿論その間も指は動いている。
再び煌の体温が離れそこから指も抜かれた。
ピッと袋を開けるような音が聞こえ、数秒後にぴたっと熱くて固いものが解された場所に押し当てたられた。
「彼方、いくよ」
その声と共にその熱いものは彼方の体内に入りこんでくる。
「あーっっ」
慣れてきたせいかそれともいつにもましてじっくり慣らされたせいか、彼方の内側はそれを容易く受け入れあっという間に快感をもたらせた。いつも最初は少なからず痛みや苦しさを感じていたのに。
ゆっくりじっくり身体を揺さぶられ、やがてその律動は激しくなっていった。
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