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激しいキスを与えながら、ユエのズボンの中に手を忍ばせる。直に触れたそれはもうかなり熱い。
自分と同じに昂ぶった他人のものに触れるのは初めてだ。しかし、少しも気持ち悪いとも思わない。寧ろ酷く興奮した。
ユエの身体がびくっびくっと震える。驚いたのか、気持ちいいのか。両方かもしれない。
「んんっ、や……っ」
嫌だと言いたいのだろう。顔を背けて声をあげようとしてもすぐにソウが追いかけてきて塞いでしまう。
(俺も、もうヤバイ)
ソウ自身も我慢できなくなり、扱きたくなる。しかし、片手はユエをしっかりホールドしておかないと逃げられてしまうから離せない。
少し考え、ユエのものから手を離す。そうすると明らかにほっとしたのが触れている身体から感じられた。
「終わりじゃない」
そんなこと言う必要もないのに、追い立ててみたくなった。
「えっ?」
ソウはまたすぐにユエの唇を塞ぎ、片手で急いで限界に近い自分のそれを曝け出し、ユエのごと握り込んだ。
初めての感触だった。
(なんだこれ、堪らない……っ)
いっぺんに扱いたらきっと気持ちいいんだろう、などと頭で考える間もなく、欲望のままに二つ纏めて扱き始めた。
「んんっんーっっ」
声を逃がすことができず、喉元で声が籠るユエ。
「……うっ」
さすがにソウもこの気持ちよさには呻き声を上げずにはいられなかった。
(もっともっと)
頭が真っ白になった。唇も片手も離したら逃げられるかもなどということも考えられなくなっていた。しかし、離した一瞬の隙をついてユエが逃げることもなく、ソウは両手で二つのものを包み込んで、激しく扱き始めた。
「やっ……あおっやだっあぁぁーっ」
言葉は拒絶だが身体は拒絶していない。手は自由になったのに、跳ね除けることもできたのに、ユエはそれをしなかった。
「ゆい……っっ」
呻くようにユエの名を呼び、ソウは自分の欲望を放った。そして、そのままユエを押し倒しぎゅっと抱き締める。その瞬間ソウの腹はユエの放ったものでしとどに濡れた。
* *
いつの間にか夜が明けた。
目を開けると目の前にぐっすり眠っているユエの顔があった。
昨日は挿入まではしなかった。
突然始まったことでなんの準備もしていない。さすがにそこまで負担はかけられない。
放心しているユエを連れてシャワーを浴びせ着替えさせた。自室のベッドは汚してしまったので、ユエの部屋で眠ることにした。半ば無理矢理だったのに、一緒に眠ることをユエは拒否しなかった。
(ユエは……俺のことどう思ったかな)
昨日のことを考えれば考えるほど不安になっていく。目を覚ましたユエに拒否されるのが怖い。
ごろりと向きを変えて天井を見つめる。
(けど、俺も大人だ。そうなったら諦めるしかない。メンバーとしてはやっていけるように説得しよう)
バンドのリーダーとして、分別のある大人として冷静に考える。
「……初恋は実らないって言うしなぁ……」
しかし、溜息とともに本音が零れてしまった。
「そうなんだ」
突然自分以外の声がして慌てて声の方向に顔を向けた。
「……おはよう、蒼。蒼……? ソウ……?」
『今は』と言った昨日の会話を覚えていて、今はどうするべきか迷っているらしい。
そんな仕草も可愛く見えた。
「いいよ、蒼で。二人でいる時は『結』と『蒼』で」
少なくとも拒否はされていないということにほっとする。
「うん、じゃあ、蒼」
ユエがふわりと微笑んだ。
いつも悪夢に魘されて起きるユエのこんな安らかな顔を朝から見られるのは初めてかもしれない。いや、こんな笑顔自体初めてではないだろうか。
初めて会った時は若い少年の満面の笑み。今のはそれとはまた違う。羽のようにふんわりと柔らかな微笑み。
白いレースのカーテンが朝日を通す。白いカバーの上掛けに包 まったユエは酷く眩しく見えた。
ソウは目をしばたたかせた。
(天使か……)
愛おしい気持ちが込み上げてきて思わずユエを上掛けごと抱きしめてしまった。
しまったと思ったが、とくに拒絶されることもなく、それどころかユエのほうからもソウに寄り添ってくる。
少なくとも嫌われてはいないと感じて心の中で安堵した。
「結」
愛おしさを込めてその名を呼んだ。
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