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番外編6 ニアが結腸ぶち抜かれて号泣する話 / 上(ニア視点) *R-18

   腹の奥に、焼けただれそうなぐらい熱いモノが突き刺さっている。それがぐずぐずにとろけた粘膜を擦りながら後孔を出入りする度に、咽喉から掠れた悲鳴が溢れた。 「あ、ぁあう、ぁあぁァッ!」  もう自分が何を叫んでいるのかも解らなかった。もうベッドに沈んでから何時間経ったのかも記憶にない。  仰向けになったニアの内腿を掴み直しながら、フィルバートがうめくような声を漏らす。 「ニア、出すぞ」  囁く声を聞いた瞬間、自分の意思とは関係なく、フィルバートの陰茎を咥えた後孔がぎゅうっとキツく窄まるのを感じた。まるで一滴も零したくないと言いたげな粘膜の収縮にフィルバートが薄く口角を吊り上げるのが、ぼやけた視界に映る。 「もう二度も出したのに、お前の身体はずいぶんと健気だな」  からかう声に、咽喉の奥から、ヴうぅ、とむずがる子供みたいな声が漏れた。自分の肌が熟したように赤くに染まっているのが分かる。  フィルバートの言うとおり、すでにニアの中でフィルバートは二回達しており、後孔は吐き出された精液でぐちゃぐちゃに濡れそぼっていた。フィルバートが突き上げる度に、ぶちゅぼちゅと聞くに堪えない下品な音まで聞こえてくる。  ニア自身ももう数え切れないぐらい絶頂を迎えて、自身の下腹には精液の水たまりができていた。陰茎はもう勃起することもできず、突き上げに合わせてぶらぶらとみっともなく四方に揺れるだけだ。それなのに、射精を伴わない絶頂がずっと体内で火花のように弾けていた。行き過ぎた快感のせいで、まるで身体が骨の抜けた肉塊になったしまったように力が入らない。 「あぅ、ぁあ、ぁっ、ぁ、んんっ、あ!」  フィルバートの腰が叩き付けられる度に、押すと鳴る玩具みたいに声が漏れる。  直線的に突き上げが繰り返された後、フィルバートがグッと息を詰める音が聞こえた。腹の一番奥に亀頭がぐちゅっと音を立てて押し当てられた直後、三度目とは思えないほどの勢いで熱いものが体内に吐き出される。 「ァアあぁあアァァアっッ!!」  ガクガクと跳ねるニアの腰を、フィルバートがキツく押さえ込んでくる。そのまま更に奥に腰を押し込まれて、体内に射精されていることを強く感じさせられた。 「ぁ、ぁ、ぁ……」  フィルバートの身体にのし掛かられて、身動きひとつ取れないまま最後の一滴まで注ぎ込まれる。左右に開いた自身の両足の爪先がピクピクと跳ねるのを虚ろに眺めていると、フィルバートが唇を寄せてきた。  唇を重ねられて、すぐさまうるんだ舌が咥内に潜り込んでくる。そのまま、ぴちゃぴちゃと音を立てて舌先をねぶられた。ぬるぬるとした舌同士が絡み合う感触が心地よくて、震える息が漏れる。 「ふ、ぁ、んっ……ぁ」  乳に吸い付く赤子みたいに、夢中でフィルバートの舌に吸い付く。そうしているうちに、腹に収まったままのフィルバートの陰茎が徐々に硬さを取り戻していくのを感じた。精液でどろどろに濡れそぼった粘膜が、内側からゆっくりと押し広げられる。 「ぁ、うぅ……もっ……もぅ……」  ニアがかすかに怯えた声を漏らすと、フィルバートはうっそりと笑みを浮かべた。 「今晩は、お前に触れられずに溜めていた分を全部吐き出させてもらうからな」  そう告げる言葉に、顔が引き攣りそうになる。  ここ一月の間、急務の政務が立て続けに入って、ニアもフィルバートも休みなしに働いていたのだ。そのせいでお互いに夜にはクタクタで、身体を重ねるだけの気力もなくなっていた。時折フィルバートから誘いは受けたが、明日も朝から仕事があるので駄目です、とニアは頑なに断っていた。  そして、ようやく政務も落ち着いて、久々に二日間の連休を確保できたのだ。だから、今日は一月ぶりになる性交だった。  正直に言って、自分も期待していなかったと言ったら嘘になる。最後の一週間は、フィルバートの顔を見るだけで下腹がずくずくと疼くような感覚さえ覚えていたほどだ。フィルバートの太いもので腹の奥まで暴かれたい衝動に駆られて『仕事に集中しろ!』と何度自身の頭を掻き毟ったことか。  だから、今夜の交接はニアも待ち望んでいたものではある。だが、流石に抜かずに三回連続で中に出されたら、今日はもう勘弁してくれという気持ちにもなる。  ニアだって体力も根性もあるはずなのに、性交時においてはフィルバートに敵(かな)ったことなど一度もなかった。フィルバートはまさしく絶倫で、ニアが『もう無理です!』と泣きを入れなければ、自分からは決して性交を終わらせようとしない。  普段は『性欲など欠片もありません』というような冷徹な顔立ちをしているのに、ベッドに入った瞬間に豹変するなんて完全に詐欺だ。  そのうえ、フィルバートの性技はねちっこくて、毎度ニアは我を忘れて喘がされる羽目になる。だから翌日は恥ずかしさのあまり、フィルバートの顔がまっすぐ見れなくなってしまう。そんなニアを、フィルバートはニヤニヤと楽しげに眺めるのだから本当に悪趣味だ。  腹の中でむくむくと膨らんでいく陰茎を感じて、ニアは力なく片手を伸ばした。フィルバートの胸に手を押し当てて、懇願するように囁く。 「も……今日は、無理ですってばぁ……明日……明日、また、しましょう……」  とにかく今逃れたくて、明日の己を生贄に差し出そうとする。だが、フィルバートは胸を押し返そうとするニアの手を掴むと、唇に柔らかな弧を描いた。その底意地の悪い笑みに、嫌な予感が走って背筋が強張る。  フィルバートが軽く腰を突き上げる。途端、体内の一番奥にぐちゅっと亀頭が当たって、んっ、と声が漏れた。そのまま最奥を繰り返しくちゅくちゅと小刻みに突かれて、下腹が戦慄いた。 「ぁ、あっ、ぁ、んっ……ちょ、ぁ……フィルさまっ!」 「気付いてるか?」  ニアの非難の声に、フィルバートの楽しげな声が重なる。何のことかと目を瞬かせると、フィルバートはそっと片手をニアの下腹に這わせた。へそ付近を触れながら、どこか陶然とした声で囁く。 「緩んできたから、そろそろ奥まで入りそうだな」  もうすでに一番奥まで入っているのに、それは一体どういう意味なのか。 「な、なにが……」  ニアが怯えた声を漏らすと、フィルバートは笑みを深めた。  無言のまま、フィルバートがニアの左足を抱える。陰茎が体内に入ったまま、仰臥していた体勢を強引に横臥状態にされる。そのまま、フィルバートはニアの右足を跨いで、左足を肩に持ち上げた。まるで小便をする犬みたいな格好に、カッと頬が熱くなる。 「ゃ、いや、ですっ、こんな格好……」 「この体勢の方が入りやすい」 「入りやすい、って……」  首をよじって、フィルバートを見上げる。微笑むフィルバートを見た瞬間、不意に以前言われた言葉が脳裏を過った。 『いつか、ここも犯してやるからな』  二度目の交接のときに、確かそんなことを言われた覚えがある。思い出した途端、ぞぞっと皮膚が粟立った。  鳥肌を浮かべるニアの太腿を撫でながら、フィルバートがゆっくりと腰を動かし出す。同時に、太いものに擦られて粘膜がうねり出すのを感じた。 「ぁ、ぁっ」  張り出したカリに掻き出されて、後孔の縁からぶぢゅぶぢゅと音を立てて精液が溢れてくる。その音が恥ずかしくて、ニアは思わず両手で耳を塞いだ。塞いだ両手越しに、フィルバートの笑い声が小さく聞こえてくる。  一番奥の窄まった箇所に先っぽが押し付けられて、ぐりぐりとほじるように腰を動かされる。神経を直接いじくられるような快感に、ニアは下腹をビクビクと震わせた。 「アぁッ! や、ぁ、やっ、そこ……ッ!」 「ニア、ゆっくり腹に力を入れろ」  小刻みに奥を突き上げながら、フィルバートが掠れた声で命じてくる。頭では従っては駄目だと分かっているのに、身体は主君からの命令に従順に動いた。

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