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Presentiment /予感-#4
……
急がないと……
やつらが碧へ何かする前に。
竜士はその場へ急いで行く。間に合えと思う。
すると、
………遠くに歩く碧を見つけた。
その後ろにやつらがいるのを確認できた。
3人は互いに知り合いではないように遠巻きにばらばらに碧の後ろにさりげなく歩いていた。竜士の位置ではまだ少し遠い。
もう少し近くに行かないと……。
夕暮れ時の時間、辺りは薄暗くなっていく。
そのすぐ脇には墓地が続いている道だ。
後ろを歩いている1人が碧の前に出た。
1人は横に1人は後ろに碧を取り囲む様になった。
前に歩いている1人が、碧をさえぎり、何か言っている。
立ち止まる碧。
まばらにはまだ人も少し歩いていた。だから、まだ何も仕掛けてはこないかと竜士は思っていた。
……だけど。
その時、急に後ろのヤツが碧を羽交い絞めに、そして、横のヤツが碧の腹に、突然パンチを入れる。
碧はくらっと倒れ掛かる。
パッと見はただ、学生が遊んでいるとしか見えない。薄暗くなりつつある道ではその詳細は見えないからどうとでもなる。
(……これはやばい)
竜士は走り出した。
しかし、碧は、後ろの羽交い絞めをしているヤツへ肘鉄と裏拳を食らわした。そして、前のヤツに蹴りと拳を突く。
横にいたヤツがもう一度、パンチを繰り出すと碧はそれをかわして、逆に殴り掛かる。
碧は怯んでいない。寧ろ3人相手に押し勝っている。
息もはずませてもいない。
「え……」
あの細く見える身体の何処に力があるのだろう?
竜士は驚いて立ち止まる。
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