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はじまり #1

…… ………… 高校1年の頃、碧は、その容姿により目を惹かれ人より目立ってしまっていた。もちろん、碧に言い寄る者も多くいたが全く相手にしなかった。 それを気に食わないと思った輩が碧に報復しようかと襲おうとする者も出て来る。だけど、碧は容姿に似合わずにかなり争い慣れ喧嘩慣れしていて負けることはなかった。 そのうち、碧はなにか武術、格闘技をやっていて、中学の頃、碧を強姦しようとした輩が、逆に反撃されて入院送りになった。とか、他にも同じような輩が5人ぐらいいて、すべて、全員を伸した。とか、色々な、外見とは裏腹にかなり屈強であるという噂が広まって碧へ向かって何かしようという輩はいなくなった。 そんな時、碧の高校の2年が、碧に興味を持った。それが「宮田」であった。 彼はいわゆるヤクザの組長の次男だ。 宮田が碧を知ったのは、その見目に似合わずに、かなり屈強の1年生がいると噂になっているのが最初だった。碧を校内でちらっと見た感じでは噂通りの美形だった。あれが喧嘩慣れして強い?と、とても信じられなかった。 宮田は碧の綺麗な容姿のギャップに驚いて、みんなかなり強いと「錯覚」していると思っていた。噂が噂を呼んでいるのだろうと。だからあまり気にも留めていなかった。 宮田自身もかなり腕っ節もよく、誰にも負けない自信を持っている。柔道やもちろん空手も齧っていた。 親がヤクザなのもあって、皆、宮田を恐れていた。その辺のやつなら、皆いう事を聞かせて、従わせていた。 そうして学校内外にも自分の力の強さを誇示していた。 だけど、ある日に、宮田の仲間の1人が 「お前も強いけど、あの、瑞江碧には負けるんじゃね?」 と、言われたことで、とてもそのプライドを傷つけられた気分になった。言った相手をその場で殴り飛ばしたしまった。 それで、宮田は、碧をやってみることにした。 (…やるというのは文字通りヤル。喧嘩もやってみるし。碧をねじ伏せて、裸にむいて、ヤってもいいしな。女は抱いた事はもちろんある。男は・・汚いカマ野郎なら願い下げだけ、…あの碧ならヤってもいい) そう宮田は思った。とても軽い気持ちで。 (まあ、いい気になっている1年生を懲らしめてやるってことだ) 碧をこの手中に収めて自分を誇示したかった。 ……… そして、碧を放課後に、校舎裏にある1本大きいイチョウの木の下へ そこへ呼び出すことにした。 .

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