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Confinement #12
竜士には碧の中で何が起きているか全くわからなかったけれども、その原因には、宮田であるとそれはわかった。
やはりあいつ。ぶっ殺していればよかった。
竜士は思い出しぐっと拳に力がはいる。
(でも、あいつは……)
あいつの親父に見放されたといっても、やはり親父はあいつの事は、気にかけているから
と、竜士は、何かを思い出した。
(記憶……碧ちゃんの記憶は、ある事件がきっかけで、飛んでる時期があると、碧の親父に会った時、たしかに聞いた。事件……その詳細は言ってはくれなかったが)
ただ、言われたのは。
『碧は、碧の行きたい方向にしか向かない。誰かに守られるのはきっと好きじゃない。だから、あの子を守るのは、容易じゃないよ』
それでも、と言ったのに。守りきれなかった。竜士は自分を過信しすぎていたと悔やんだ。
「竜士……」
碧がやっとこちら側に戻って来たかのように目を覚ました。
「竜士、俺は、大丈夫だから」
静かに竜士の顔を両手で触れ碧はそのまま唇へキスをした。
"………碧ちゃん?"
「……俺が、竜士に抱かれたいんだから」
「碧ちゃんはまだ、心が乱れてるんだよ。だから、そんな気になっているんじゃないか?」
碧はそのまま首を振って言う。
「早く、宮田との穢れを竜士が払ってよ」
竜士はしずかに碧を見つめる。
「……そこまで言われて、何もしないなんて、出来ないから。もう止まらないよ?」
今度は竜士から碧の唇にキスをした。
それは、優しいキスではなく、激しいキス。
碧の口腔の中をさぐるように舌を蹂躙していく。
碧の身体も竜士の身体もどちらかの身体かそれとも、どちらの身体もなのか。熱くなっていくのが分かる。
唇を離すと碧は小さく吐息をはく。
「竜士が、俺にとっての『今』なんだ。おいかけてくる過去はもう今じゃない」
だから……
「だから、『今』だけを見させて……」
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