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昔日 #3
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ある日、光紀と龍介が大学の講義を終えて構内を歩いていると
「キミ達、集会に出ないの?学生として恥ずかしくないの?」
ふりかえると白いミニスカートと白いブーツのを履いた同学年らしい女に声を掛けられた。
長いまっすぐな髪を真ん中で分けて、かわいいとは言えなくはないファニーフェイス風な顔をしている女子だった。
「ああ」
龍介が生返事をした。
「まったく、あなた達みたいな学生が何でいるのかわからないわ」
その女は、二人を一瞥して、そのまま踵を返して行ってしまった。
「まともに講義も出ないで集会?俺らが集まって論議をしたって、根本は動かないのにな」
龍介が女のひらひらしているミニスカートを目で追いながら言った。
「でも、みんなスゴイよ」
光紀はあんまり学生運動とか政治的な事には全く興味が無かったのでただ感心していた。
大学校門前には学生運動の連中が拡声器で叫んでいてとても煩かった。
「集まって暴れてるだけだよ。世間を動かしていると思っているのは幻想。ただ、その学生を煽ってるヤツラが本当の核だ」
龍介が拡声器で叫んでいる連中を見ながら言った。
「さすがだね。龍介は社会の裏街道を知ってるから」
「なに言ってるんだよ。光紀」
光紀は、あははと乾いた笑いをしてごまかした。
「それはそうと、龍介、そんなにミニスカートがいい?」
「……え?」
「だって、ずっと目で追ってたじゃん。さっきの子の」
光紀は冷たく言い放った。責めているようでもある。
「いや、あのね、そういうわけではなくて。いや、やはり、えっと……」
龍介はしどろもどろになった。
「いいよ、俺知ってるよ、龍介って結構女子にモテるからね」
……自分とこういう関係になっても、何回か怪しかったしね。
口を少し尖らせながら小さく言う光紀。
「違うって」
龍介は必死で言い訳をしようとするが
「いいけどさ……別に」
取り付くしまもない光紀だった。
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