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All the Pieces #6
「話せよ親父。碧は知りたがっている」
竜士の父は碧をみながらも他の誰かを見ているのはあきらかだった。
ある程度の事を竜士は知ってはいたが、父が自ら話した方がいいと思っていた。
「碧くん。君の伯父さんの事はよく知っているかい?君のお父さんのお兄さんだった人だ」
「伯父?」
伯父について……碧は、父がまだ子供の頃に事故で亡くなったとしか聞いておらず、詳しいことは何も知らなかった。どんな人だったのかも分からない。なぜか父も親戚も伯父の話を一切せず、なんとなく触れてはいけない雰囲気があった。
碧の父親は親戚付き合いを嫌っていたからそれ以上のことは分からなかった。
「君の伯父さんの光紀は、俺の恋人だった人だ」
龍介はそっと呟くように言った。
「え…?」
そんなことを碧が聞くのは初めてで、一瞬動きが止まった。が、次の言葉でさらに驚いてしまった。
「碧くんは、とても光紀に似ている」
「………」
碧は何と答えればいいのか分からなかった。
思い出したのは、碧がまだ学校に通う前の幼い頃、父方の祖母から「コウちゃんに似ているね」と何度も言われたことだった。何度も繰り返し「コウちゃん」と呼び間違えられ、その時は祖母が少し呆けてしまっているのだろうと思っていた。その祖母は、碧が学校に入る頃にはすでに亡くなってしまっていたが。
(コウちゃんってそれは光紀のことだった?)
当時の碧には全く知る由もなかった。
そして、それに気がついていていたあろうはずの周りの大人たちはあえて碧には何も言わなかった。
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