48 / 336
第48話 匠
上原は可愛い、身体を触ると小さくびくっと反応する。そして、次に赤面する。
こんな状況でも素直に俺の言う事を聞く。
絶対にこいつの気持ちはこっちを向いているという自信はある。ただ本人が自覚しているかと言えば微妙なのだけれど。もう力技で押し切るだけの若さはない。でも、そろそろ限界が近い。
手を伸ばして下着の上から脚の間へと手を伸ばし這わせる。上原は目を閉じてされるがままだ。
「抵抗しないって事は俺の都合よく理解してしまうけどいい?」
少しだけ体が強ばった、けれど押し戻そうともしないし抵抗もしない。
「ここ、前も感じてたよね。」
そう言って脚の付けを軽く押すと、身体がぶるっと震えた。俺の手の中で上原は反応している、下着の上からでも形がわかる。
「え、主任?前もってどういう事しょうか?」
覚えていないのは分かっている、酔って意識のない上原に悪戯したのだから。
自分の鎖骨の上のところを指差して見せる。
「お前、ここに痕をつけてくれたの忘れたの?」
意地悪を言ってみるが、覚えていない上原にしてみればどうしていいかわからないだろう。
知らないはずの上原が、何故かみるみる真っ赤になった。こいつ思い当たる節があるのかと、こっちが不思議になる。
「何?本当は覚えてるの?」
「いいえ!そ、そうではなくて、あの夢で、その」
「夢?俺の夢を見てくれたの?」
上原の目の端が赤くなっている。そこには確かに色を含んでいる。瞳が揺れている、もう崩壊寸前だ。愛おしいと思える存在なのだ。少し開いた口を塞ぐとゆっくりと口内を舌先で撫で上げた。
必死について来ようとする後輩の身体をやわやわと手で触る。下着の中まで手を差し込んで直接触ると、上原の眉根がくっとよる。ああ、もう止められない。
「んっ」
耳から入ってきた上原の小さい声に、自分の身体の中心が硬度を増したのを感じる。
「上原、お前のことを抱きたい」
上原の目は、真ん丸になり驚いているのがよくわかる。
「まあ、今日は無理だけれどね、だから今日は少しだけ触らせてもらうから」
そして羽織っていた自分の服を全部脱ぎ捨てた。
ともだちにシェアしよう!