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第78話 匠
今まで二晩は一緒に過ごしている。だから多分、大丈夫なはず。
口づける俺の動きに応えてきちんとついて来ている。本当はもう少し積極的に来て欲しいところだが、おいおい教えていけば良い。
上原は常に素直だ、だからきっと快楽にも素直だ。下着だけになった上原の肩を軽く押してベッドに倒す。
それまでなされるがままだった上原が手を伸ばしてきた。上出来だと、つい笑みがこぼれる。
肌の上を撫でるように手を滑らせ直接上原自身に触れる、少し自己主張してきたところを緩く上下に撫でてやると身体をくっと少し反らせる。上原の腕はいつの間にか俺の首に回っていた。
少し開いた口から見える赤い舌が誘っている。その誘いに惹かれるように近づく、逃げる舌を追いかける。
呼吸のタイミングを合わせながら追い上げていくと、だんだんと滑りが良くなってきた。身体を起こして自分の体にまとわりついているシャツと下着を脱ぎ捨てた。
上原の身体を覆っているシャツを上までずり上げ、直接肌と肌を合わせる。平らな胸にある小さな突起は感じているのか微かに隆起している。
「ああ、気持ちがいい」直接触れるその肌はまるで柔らかい赤ん坊の肌のようで吸い付くようだ。
薄いトランクスの上からもはっきりと形がわかるくらい主張してきた上原自身を緩急をつけながらさらに高めていく、邪魔になってきたトランクスをずらして脱がせた。ぴくりと上原の身体に力が入った。
「ん」と小さいく声を押し殺しながら口を結ぶ上原の表情に煽られる。手は緩める事なく、舌先でそっと胸の小さな突起を転がした。
赤くなった顔をそむけるように上原が首を振った、素直に身体を明け渡してくれているのが分かる。付け根をきゅっと握り指先で遊ぶようにその奥を探る。大きく身体が反応した、手に力を加えると上原が泣きそうな顔になった。
「主任、離してください。だ、ダメです!」
上原は両手を突っ張って俺の身体を引き離そうとする。
「大丈夫、怖くない。いい子だからこのまま任せてごらん」
そう告げると素直に上原の腕から力がぬけた。体を小さく震わせて上原が果てた。手を軽くティッシュで拭うと、荒くなった呼吸を整えている上原の脚を左右に開いた。脱力した上原は抗うこともなかった。
上原自身の滑りを利用して奥をやわやわと押した。薄い膜の張った綺麗な球体に映ってい自分の欲情した姿だけだ、上原が見つめているのは俺だけ。その歓喜のまま、ぐっと指を奥へと進めた。
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