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第249話 蓮
主任の身体を引き寄せる。吸い付くように肌と肌が重なる、身体にかかる主任の重さが心地良い。
自分が何故こんなにも主任が欲しくて仕方ないのかわからない。いくら与えてもらっても足りない気がする。
「蓮、これ以上煽らないで、優しくできなくなる」
そんな事を言われても何で主任が煽られているのか解らないのだからどうしようもない。
触ろうとして止められたのが寂しくて、もう一度と主任の身体に手を伸ばす。「まったくお前は」と呆れ顔の主任が笑っている。
「蓮、良い子だから。少しの間大人しく待っていて、お前の準備が終わってない」
手をベッドに戻されてしまった。
「そんな寂しそうな顔しない」
そう言われて自分が物欲しそうな顔をしていたんだと恥ずかしくなる。
身体を重ねる回数が増える毎に自分の身体が変化していくのがわかる。主任は、どこをどうすれば俺が感じるのか知っている。
そして俺自身も主任の手の行く先が分かるようになり、その後にくる強い感覚を思い出し身体が反応する。
「あ、きもちい、い」気がついたら声が出ていた。
にやりと笑う主任の顔にさえ、ぞくぞくする。本当に好きなんだと思ったら泣きたいような気持になった。
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