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テスト終わりに2 《龍太郎》
出来上がったハンバーガーをもって、席に着く。
秋良の向かいに座ると、涼香ちゃんは俺の隣に座ってきた。
「ちょっとー、龍太郎にやにやしすぎ。二人がラブラブ過ぎて居づらいわぁ」
大げさに秋良は言って、涼香ちゃんはそれに真面目に反応する。
顔が赤くなって、俺のことを睨んでくる。
「そういう表情も可愛いよ?」
「っ……。おい、秋良そっち詰めろ」
「えー? いいけどさぁ」
わざわざ、一度座った席を立って涼香ちゃんは秋良の隣に腰をおろした。
可愛いって言うとすぐに彼は照れる。
そこがいじらしくって好きだし、もどかしくもある。
目が合うと軽く睨んですぐに目をそらされた。
「ほらぁ、龍太郎がいじめるからぁ」
「褒めたんだけどなー」
「お前のそれはバカにしてるって言うんだよ」
語気はキツイけど、表情は全然嫌がってるわけじゃない。
照れてるだけだって、自覚してんのかな?
また顔がにやけてしまう。
だって可愛い。
愛おしい。
「ほんと、仲良しだねぇ」
「はぁ? どこがだよ」
秋良の一言に涼香ちゃんは即座に反論する。
その声を聞きながら、ポテトを口に運ぶ。
すると、見慣れた顔と目があった。
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