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11月24日-2 《早苗》
「おはよー、かっしー」
教室に入るのと同時に、秋良ちゃんがやってきた。
「おはよう」
「仲直り、出来た?」
「うん。ふふっ」
電話したことを思い出して、顔が緩んでしまう。
ちょっと心配そうだった秋良ちゃんも安心したように笑ってくれた。
「なぁに、そんな嬉しそうにしちゃって!」
柳くんと仲直り出来たことが嬉しい。
それに今日は、柳くんの誕生日だ。
プレゼントのマフラー。
昨日作ったクッキーも上手に焼けた。
いっぱいお祝いしなくちゃ。
「おっはよー」
桜井くんもやってきた。
手には大きめの紙袋。
「今日、柳の誕生日なんでしょ? 秋良から聞いたよー」
「もしかして、それ」
「うん。秋良とお菓子いっぱい買ってきた」
紙袋の中には色んなお菓子がぎっしりと入っていた。
「わ、こんなに。すごいね!」
「私のアイディアだよー!」
「秋良も一応JKだもんねぇ」
「一応って。れっきとした女子校生ですー!」
「そうだねぇ。じゃあ机にいっぱい載せとく?」
「柳くんって結構ギリギリにくるよね」
「うん。朝練してるから」
「じゃ、放課後にしよう。掃除終わったらすぐ教室集合ね!」
「おっけー」
柳くんのお祝いだけど、僕まで嬉しくなってきた。
喜んで貰えるかな?
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