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第43話※

「コウ...起きれるか?」 もういいって。これ何度目のターン?以前も同じセリフを聞いたことがあるし、その時のことも鮮明に覚えているってば。 「マリカ、もうわかってる…」 「…ん?大丈夫か?」 マリカはコウを後ろから抱きしめ、背中にキスをしてくる。ハイハイハイハイ… 「お前はっ!学習能力ないのか!」 ベッドの中で、くるっと身体を回転させマリカの方に向き直った。盛大に文句を言う…とか、思ってる俺も学習能力なし。 同じこと言って繰り返してるなと、言ってる途中でコウは笑い出してしまった。 「ははは、そんなに怒るなって。今日は休みだろ?責任取って一日中俺がどこ行くにも抱き上げて連れて行くから安心しろ」 「んなぁぁぁ!無理!そんな恥ずかしいことしないでくれ。王宮じゃないんだから。だけど、俺だって体力ついたんだよ?ウルキとロランと一緒に毎日テレビ見て踊ってるからさ〜、って、うわぁっ!」 ベッドから身体を起こそうとすると、マリカに覆い被されキスをされた。 「もう一回見せて」 「ヤダっ!もうお前しつこい」 マリカはテレパシーマークを見たがる。昨日は何度も何度も見せろと言われた。何回かに一回は面倒くさくなるから、もういいやと思い見せると、そのままマークを撫でてセックスにもつれ込まれる。 だから、今回も一睡もさせてくれなかったったんだ!本当に体力バカ! 「ヤダって。許したらまたスルだろ?もう俺、出来ないよ。今日はもうダメ」 「しないって。見るだけだから、なっ?」 もう…と言いながらも見せてしまう。 甘いっ!俺!と、膝を叩きたくなる。 マリカとセックスをして初めてわかったことがある。セックス中、テレパシーマークが擦れ合うと、お互いギューンと快感が身体に走ることがあった。 しかも、二人のテレパシーマークは、正面からマリカにペニスを入れられて、二人の腰がピタッと合わさると、マークも同じくピタッと重なり合うようになっていた。 最初からわかってて、お互いそこにマークが存在するような感じである。しかも、擦れ合うと熱くなり、気持ちが良くなるから不思議だった。 「出来過ぎだよな。テレパシーマークってみんなこうなのかな…ってうか、もういいだろ?お前の触り方がエロいんだってば」 「エロい?エロくないだろ…コウのマーク、かわいいよな」 マリカはそう言い、コウのテレパシーマークにキスをしている。お前も同じマークあるじゃんと思うが、気持ちいい行為に流され言えなくなる。 またそんな気持ちがいいことをし始めて、もう…と思いながらも、跳ね除けないのはこっちもすぐにその気になってしまうからである。 昨日、テレパシーについてマリカと話し合った。 コウとマリカはテレパシーを送り合うことができる二人である。その二人は同じテレパシーマークが身体に存在する。 ここまでは知っていることだ。 だけど、セックスをするとそこが熱くなり、マークが擦れ合うとびっくりするくらいの快感が得られるのは、知らないことであった。 こんなこと誰も教えてくれない。でもまぁそりゃそうだ。セックス中のことなんて、そもそもだーれも教えてくれないものだ。 テレパシーの持ち主同士、セックスしたら二人のマークが重なり合って、快感がビーンッと走るんですよ!なんて、誰も教えないし、そんなこと言わないよなと、マリカと話をしていた。 それに、テレパシー自体もまだまだわからないことだらけである。 父が『恋多き国王』と呼ばれるのは、テレパシーの相手が見つからないからだと、教えてもらったことがある。 だから、相手はどこにいるんだろうと探している。相手を探しているうちに、新しい出会いがあり、恋に落ちる。だから恋をしてばっかりだと、父は言う。かなり個人的な都合で言い訳がましいと思うが、本人が言うので否定できない。 だけど、テレパシーマークは国で管理しているはずだ。生まれてすぐ届け出すんだろ?国で保管してるマークと自分のマークを照らし合わせて、相手を見つければいいじゃん!と、父に言ったことがあった。 「国で管理してるよ。ほとんどの人は生まれてすぐ届け出てくれる。だけどね、届け出ない人も実はいるんだ。だから父さんの相手は国で保管している人の中からは、見つかっていない」 テレパシーはあるけど、何か理由があって届け出ないとか、そもそもマークはあっても、それがテレパシーマークだってわからなくて、届け出ない人がいるようだ。 だから、相手が見つからない人は、自分の足で探し出すしかなさそうである。 それに、テレパシーがあると狙われやすいという問題もある。キャンディスのようにテレパシーに強い執着を持った人は一定数いるからだ。 見つからないテレパシーの相手、執着されるテレパシー能力と、やっぱりテレパシーに関しては未知なることや、問題が山積みのようである。 「なぁ、またマーク重ねていい?」 「ほら…そう言うと思った。あっ、もう…キスマークはつけるなよ」 両足を持ち上げられマークにキスをされている。その付近にツキンと気持ちがいい痛みが走った。マリカがキスマークを付けているのがわかる。 「いいだろ?ここだと誰にも見られないし。俺のものって印も付けさせてくれよ」 なっ?と、言いながらコウを抱きしめて、今度は首筋にキスをし始めている。気持ちがよくて流されそうだ… 「マリカ…もうダメ。身体がもたないから」 「ヤダ…」 「なんだよ、ヤダって」 ベッドの中だとマリカはいつもとちょっと違う。強引だし、我儘は変わらないけど、ちょっとだけコウに甘えるような素ぶりを見せることがある。 それって、ど真ん中にキュンとすることである。キューンっとして、抱きしめたくてたまらくなる。抱きしめるとマリカの中心が力強く持ち上がっているのを感じた。 首筋にキスをするマリカは、どこからかスッとパッケージを取り出す。コウはハッとして現実に戻り、抱きつくマリカをグイッと引き剥がした。 「おおいっ!それ!それだよ、それ!いくつ持ってるんだよ。どこから持ってきた?どこにある?」 潤滑油が入っているパッケージだ。男同士のセックスでは必要なものだというのはわかる。だけど、それが後から後からずーっと手品のように出てくるのが、不思議でムカつくんだ。 「しーっ。ムード壊れるだろ?何でそんなこと今聞くんだよ。それに、これは必要なものだからいいじゃないか」 「どんだけヤル気なんだよ。昨日からずーっと途切れることなく取り出すじゃん、それ!お前はマジシャンかっ!」 「コウ、静かにしろって。ほら、お前のここも勃ってる。もう何も考えないで気持ちいいことしようぜ?」 ゆるゆるとコウのペニスを握られ擦られる。するとすぐに芯を持ち最大に硬くなってしまった。 コウも手を伸ばし、マリカのペニスを握っている。昨日から何度も力強く振り上げられたペニスは、相変わらず大きく硬かった。そして、堪え性のない先走りがねっとりとシーツに滴り落ちていた。 「もう…これが最後だからな」 結局許してしまう。クククっと喉の奥で笑ったマリカは手早くパッケージを開けて、潤滑油であるジェルをコウの後ろに塗っていた。 片手でコウの足を持ち上げ、反対の手で自身のペニスを数回扱き上げるマリカの姿にゾクっとする。これからまたこの男にヤラらると思うと期待してしまうようだ。 ズズッズズッとペニスをゆっくり差し込んできた後、一気に奥まで貫かれた。 「ああああっ、、はんんっ、うっ、はぁ」 コウは、背中を反らせて上を見上げた。マリカと目が合った。目を逸らさないままマリカは、コウの身体を一度引き寄せ、後ろへ腰を引きまた力強く奥まで貫くことを繰り返される。 「マ、マリカ、待って、」 「ダメ、待てない。ああ、ヤバいなお前の中…すぐイキそうだ」 バチバチと派手な音を出して腰を打ちつけられる。昨日からずっとしているので、セックスは慣れてきている。だからってペニスを入れてすぐに激しく腰を振られると、気持ちがよくて、すぐに射精してしまいそうになる。 「マークこすれ、ちゃうから…いやぁっ…んんっ、もっと、して…そこ、ああっ、」 快楽に忠実になると、卑猥な言葉が後から後から出てきてしまう。マリカに聞かれることも素直に答えてしまう。 「どこ?この奥か?どこがいいか教えろよ。ああ…おさまらねぇな、奥にまたかけてもいい?コウ…」 「や、や、ダメ…んんっ、マリカ、はあっ、かけて…」 奥深くに精子をかけらるのが好きだと知った。マリカのもので熱く叩きつけられるのが気持ちいい。 「こら、目を閉じるなよ。ちゃんと見ておけよ?コウ、いくぞ」 「腰、とめ、ないで…して、っ、」 辿々しく言った。マリカの下からの突き上げが激しく、興奮と一緒に腰を刻むスピードがどんどん上がっていった。 「あ、い、いくっ、」 「ああ、、俺も、うっ、、くっ」 マリカが奥で射精している。コウは少ない精子をぴゅっと出していた。マリカに抱きつくように甘えて息を整えた。 マリカがゴソゴソとベッドの上で、また何かを探しているようだ。枕の下に手を突っ込んでいる。 そこに隠していたのか。はぁっと小さなため息が出た。 「マリカ…いい加減にしろ…もう、、俺は出来ないって」 「えっ?」 と、枕の下からマリカが取り出し手にしていたのは、やっぱり潤滑ジェルが入ったパッケージだった。

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