33 / 37

第33話 初夜3 R18

 ……このままではいけない。  春斗は本能的にそう感じ、七瀬の袖を引き、引き留めた。 「春斗?」 「……て、ください……」 「ん?」 「続き……してください……」  春斗は頬、そして耳までもが燃えるように熱くなるのを感じた。 きっと顔は羞恥で真っ赤だろうな。頭の中の冷静な部分がそう呟いた。 「春斗、無理はしなくてよい。無理強いはしたくない」  そう言って七瀬は春斗の手を除けようとしたが、春斗は頑なに離さなかった。 「無理強いなんかじゃない……お、俺がしてほしいんです。さっきは、その……」  春斗は羞恥に瞳を潤ませながら懸命に口を開く。 「あの……初めてなんです。こういうこと……」 「え……」  七瀬は驚き、目をわずかに見開いた。 「それは、男とするのが初めてということか?」  七瀬の問いかけに、春斗は頭を振る。 「男性も女性も……経験が無くて……」 「そうか……それは……」  口籠る七瀬に春斗は不安を感じ、そっと表情を窺う。  七瀬は照れ臭そうな、嬉しそうな表情ではにかんでいた。  七瀬は再び春斗を膝に乗せ抱きしめる。そして耳元で囁いた。 「私が初めてで嬉しいよ。優しくしよう」  低く優しい声音は、春斗の鼓膜を甘く揺さぶり、鼓動を早くする。春斗は返事をする代わりに、七瀬の背にそっと腕を回した。  七瀬は始まりの合図だというように、春斗の耳にそっと口づけを落とす。  そして、春斗のふっくらとした唇と、七瀬の淡く色づく薄い唇が重ねられた。  七瀬は歯列をなぞり、春斗の口腔に侵入する。 「ん、ふ……」  春斗は懸命にそれを受け入れる。二人の粘液が混じりあい、滴り落ちた。 「春斗……」  七瀬は春斗を仰向けに優しく押し倒し、体中に丁寧に唇を落としていく。 春斗は、そのもどかしい刺激に太腿を擦り合わせた。 「ふふ、足が動いているぞ?」  七瀬は春斗の右足を持ち上げ、指先、脹脛、脛、太腿と足先から順に口づけた。 「触ってもいかい?」  そう尋ねたが、答える暇もなく、七瀬は春斗の昂っているそれを握りこんだ。 「あぁっ! や、だめっ……ッ」  春斗の腰が跳ね、逃げようとするが、七瀬はそれを許さない。  七瀬は器用に手を上下に動かし、先端にも刺激を与える。  自分の下で悶える春斗の姿に七瀬の息も荒くなる。 「春斗、綺麗だ」 「んん、や、も、むりっ……」 「ああ、出すと良い」 「やぁ、んっ……!!」  春斗は、七瀬の手に欲を吐き出し肩で息をする。 「あ、ごめんなさいっ……拭くものを……」 「いや、必要ない」  七瀬は、手拭いを取ろうとする春斗を遮った。 「えっ?!」  春斗が驚きの声を上げる。  七瀬が春斗の両足を押し広げ、先程春斗が出したものを臀部のその奥、普段は隠されている窄まりに塗り付けたのだ。

ともだちにシェアしよう!