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【央華×楓季】Adore You 4
それから度々、俺の家に央華が遊びに来るようになった。
一緒に映画やドラマを見るために。というのは建前で、結局毎回そんな雰囲気になってしまうのが常だった。
「あ、央華……っ」
自分から彼を求めて、何度も何度も行為を繰り返した。
央華に与えられる快楽に夢中になり、彼に抱かれることに鈍い幸福感すら覚えるようになった。
そんな行為に再三耽りながらも、利用していいと言う、央華の言葉に甘えて未だに告白に答えることは出来ないでいた。
これまで彼女が出来たことは無くは無くない。
とはいえどちらかと言うと断りきれなくて、流されるように交際してしまっていた節があった。
デートしてまめに会ってセックスもして……。
付き合うからそうするのか、そうするから付き合ってるってことになるんだろうか?
もし、そうなら今の俺と央華の関係はなんなんだろう。
無理強いせず、寄り添ってくれる彼に居心地の良さを覚えるようになった。
完璧で孤高にも見える彼が俺に執着していることに、ざらついた喜びを感じる時があった。
「んっ……あぁっ」
熱を吐き出して、息を整えていると唇を塞がれ、脳みそが蕩けてしまいそうなくらい甘いキスをされる。事後にすり寄ってくる仕草も、好意からなんだと思うと胸を焦がした。
大概にして好きというものがよくわからなかった。
央華は仕事でも歌やダンスでばっちり気が合うし、張り合える仲だ。
彼がいるからもっと上を目指したいと思える。央華みたいにかっこよく、いつか彼を追い抜けるくらいにとそう思える。
確かに好意はあるのだと思う。
一緒に過ごす時間も苦じゃない。
むしろ以前よりもずっと素の俺をさらけ出してしまっている。
それでも央華は俺を受け入れてくれたし、憧れている央華に馬鹿みたいに求められるのが堪らなく自尊心を刺激された。
「あ、央華……そこばっかり、いやっ」
一度だけ不機嫌な央華にねちっこく攻められて、何度も何度もイかされた日があった。
「どうしたの、も、央華……っ」
「……慧菜とべたべたしてただろ、だから……はぁ、ごめん、なにやってんだろ」
「もしかして、やきもち?」
「……あぁ、悪い?」
むすっとした彼の子どもっぽい表情につい笑みが漏れていた。
「ふふ、央華が」
もっとずっと余裕があるタイプだと思っていた。
2つ年上の彼は、年齢以上に大人っぽく見えていたのもある。
それなのに、嫉妬に身を任せてしまう、そんな側面もあるのだと思うと愛おしさがふっと沸き起こった。
「笑ったな」
「あっ、だめ! も、おう、かぁっ」
激しくされて、でもそんな感情的な姿にも思わず笑みが溢れてしまう。
好きと言われたから好きになるなんて単純すぎるけれど、意識すればするほど、彼の魅力に逆らえなくなる自分がいた。
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