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第13話 第二章 付き合ってからのすれ違い
愛崎と付き合い始めて三か月が経とうとしている。だが、ダイキは不安を感じ始めていた。何があったというわけではない、むしろ、順調な方だと思う。
だが、LINEもデートの誘いも、エッチも、全部ダイキからなのだ。
『悪い、たまってる書類、片付けないといけないから、また今度な』
LINEの返信を見ながら、ダイキはため息をつく。
(もう二週間以上、会ってないんですけど……)
愛崎は平気なのだろうか──。ほんの一瞬でも会いたいと思うのは、ダイキだけなのだろうか──。
「…………」
ダイキは悩んだ末、ちょっとだけ素直なメッセージを送ってみる。
『少しだけでも、会えませんか?』
だが、愛崎からの返信はダイキが思っているようなものではなかった。
『仕事だから仕方ないだろ? 来週には時間取れると思うから』
「あー……やば」
めんどうくさいやつだと思われてしまっただろうか。ダイキは気を取り直し、愛崎がくれた大きなくまのぬいぐるみとツーショットを自撮りし、打って変わって明るいテンションのメッセージを送信する。
『ですよね! すみません、わがまま言っちゃって。お仕事、頑張ってください! それまでくまのぬいぐるみと戯れてますっ』
リアクションスタンプでもなんでもいいから欲しかった。だが、そういう時に限って、待てど暮らせど音沙汰がない。
「既読スルー……」
時間をおき、改めて風呂上がりにLINEをチェックするも、返事はない。
「うわ~……しんどっ……」
本当に俺のことが好きなんだろうか、とダイキは不安になってくる。付き合ってみて、やっぱり違ったと言い出せない可能性だって0じゃない、なんてよくない考えが、浮かんでは消えていく。
「せめて、なんか返事してくださいよ」
デートは楽しいし、エッチも気持ちがいい。だが、ダイキはそろそろ自分ばかりが好きだということに、苦しくなってきていた。
「よし、決めた! 愛崎さんから誘ってくるまで、誘わないっ!」
だが、これがさらにダイキの首を絞めることになってしまう。
〝俺からデートに誘わない作戦〟を開始して二週間、前回のデートから数えると、一か月が経とうとしている。だが、一向に愛崎から誘う気配がない。
(噓でしょ、愛崎さん……一か月ですよ! 一か月っ!! 先週時間取れるとか言ってませんでしたっけ!?)
さすがにそろそろ会いたい。だがオフィスの小休憩中にデスクで携帯を見るも、相変わらずLINEは既読スルーで、たまの返信も簡単なリアクションスタンプのみだ。
「会いたい……」
「誰に?」
「ぅわっ!」
「驚きすぎじゃない?」
仲のいい同僚の女性刑事だ。どうやらうっかり口に出してしまっていたらしい。
「やっぱり、彼女いるんじゃん」
「え、あー、まあ……」
「上手くいってないの?」
「そーいうのでもないんだけど……」
と、ふいに思い立ち、愛崎を見るが、こちらを気にする様子は全くないようだ。
(嫉妬してくれてもいいじゃん……)
愛崎はあれ以来、嫉妬らしい素振りをまったく見せてくれなくなってしまった。
(あれが、最初で最後とか……)
図体が大きいにもかかわらず、じめじめしているダイキにあきれたのか、同僚の女刑事は話を先輩の女性刑事に振る。
「先輩! 愛崎主任、最近ますますカッコよくなったと思いません?」
「わかる、色気すごいよね」
そう言って先輩刑事が大きく相槌を打つ。
「いい人できたんですかね?」
「ん~どうだろうね」
(…………)
女子たちがはしゃいでいるのを聞きながら、ダイキは複雑な気持ちになる。
(俺のおかげ、でいんですよね?)
だが、いまひとつ愛されているという確信が持てなくて辛い。
「やっぱり私、告白しようかな」
(──ツ!?)
先輩女性刑事の一言に、ダイキは思わず声を上げそうになって、焦る。
「離婚してだいぶ経つし、ちょっと前に確認したけど、今恋人いないっぽいし」
(いや、今は俺がいるんですけどっ!)
と思わず言い出したくなるのをぐっとこらえる。自分一人ならまだしも、偏見で嫌な思いをさせたくない。
だが、よりによって家庭的で、朗らかな人柄の先輩女性刑事だ。美人ではないが、密かに恋心を抱いている男性刑事は多い。
その日の仕事終わり、ダイキは、残業の合間に呼び出された愛崎の後をこっそりとつけていく。
「主任、私と付き合ってください」
断れ~断れ~と念じながら、ダイキは両手をぎゅっと握りしめて、柱の陰から見守る。
「悪い。気持ちはうれしいけど、俺今、付き合ってる奴いるから」
だがホッとしたのも束の間、先輩女性刑事が思いもよらない食い下がり方をする。
「じゃあ、二番目でもいいですっ!」
「いや、それは」
「一回だけの遊びでもいいですっ」
「えーっと……」
さすがの愛崎も困っているようだが、会話の雲行きがあやしくなっていく。
「愛崎主任、昔そういうことしてたじゃないですか。今の相手はそんなに本気なんですか?」
(ッツ!?)
「……ああ、本気だよ。ごめんな」
(──……ッ……)
断ってくれた。本気だとも言ってくれた。だが、ダイキは自分の知らない愛崎の過去が気になって仕方がなくなってしまった。
(〝そういうこと〟って、どういうこと──?)
その日の夜、ダイキは急いで家に帰ってシャワーを浴び、ソファに座って残業中の愛崎が来るのを待つ。
結局いてもたってもいられなくなったダイキは、あのあとすぐ、愛崎を家に誘ったのだ。速攻で『行く』と返事が来たのは嬉しいが、ついさきほどの会話が気になって、気分が沈んでしまう。
(いろいろ慣れてるなーと思ってたけど……そういう……でも、なんで? トラウマのせいで、苦手なんじゃなかったっけ?)
〝俺はフツーに女がいいよ〟
出会ってすぐのセリフを思い出して、ひゅっと背筋が寒くなる。
どうしよう、気持ちが落ち着かない──
ピンポーン。
「!」
どれくらいぼーっとしていたのかわからないが、ダイキはチャイムの音でハッとし、急いで玄関まで出迎える。
「愛崎さん」
「待たせたな」
「いえ……」
スーツ姿のままだ。仕事が終わってそのまま来てくれたのだろう。このまま何も言わなければ、楽しい時間が過ごせるに違いない──だが、ダイキは気持ちを抑えられそうになかった。
「ネトフリの新作、何から見る? これとかお前好きそ……ってどうしたんだよ。思いつめた顔して」
ソファに座って、サブスクを見ようという話しになったが、大きなくまのぬいぐるみを抱えたまま、膝を丸めているダイキに愛崎が驚いたように声をかける。心配してくれているのが伝わってくる。だが──。
「……愛崎さん、俺のこと、どう思ってます?」
ダイキは愛崎の顔を見ることもせず、ぽつりとこぼした。
「どうって、好きじゃなきゃ、こんなことしてねーよ」
「っつ……ほんとですか」
もう泣きたい。今日まで結局、愛崎からデートの誘いがなかったのだ。
「ッ……」
目に涙が滲むのがわかる。あのまま放置していたら、自然消滅だってありえたかもしれない、そう思うだけで、胸が締めつけられてしまう。
「どうした? なにかあったのか?」
心配そうな声音に、ダイキはついに、聞かなくてもいいことを聞いてしまう。
「その、愛崎さんって、エッチ苦手って言うわりに、慣れてるとこ……ありますよね? その、結構、遊んでたり、とか……?」
「……それ聞いてどうする」
明らかに愛崎の表情が曇る。だが、ダイキは知りたい気持ちを抑えられない。
「知りたいんです。なんかもう、最近、不安で」
「手あたり次第やりまくってた時期はある」
「ッツ……」
ダイキの言葉を遮る様に、愛崎が一息に話す。その声音は硬く、怒っているようにも感じた。
「……俺は男だって、証明したかった。でも結局良いと思えなかったし、むなしくなって……やめた」
「あ……」
その瞬間、言いたくないことを言わせてしまったと気づいたがもう遅い。
「今日は、帰るわ」
「あ、」
「またな」
「あいざきさ──」
追いかけようとするも、そのまま、玄関の扉をあけ、愛崎は帰ってしまった──。
(あ~~~~~~~~よけいなこと聞いた~~~~~~~~)
次の日、眠れなかったダイキは、誰よりも早く職場に到着し、そのままデスクに突っ伏して大いに反省する。
(そうだよ。あんな事件に巻き込まれたら、そりゃプライドずたずたになって、そんな感じでヤケになるのもわかるだろ俺~~~~~ただでさえ愛崎さん、プライド高いのに~!)
結局、思い出さなくてもいい嫌な過去を思い出させてしまった。
(……さすがにこれは、LINEじゃダメだな。直接あやまんないと……)
だが、相変わらず蛇山班にいるダイキは、愛崎班となかなか思うように噛み合わない。
「愛崎? 今外回り」
「今は取り調べ中」
「現場行ってる」
どうしたの? と心配そうな紅に、ダイキは曖昧に返事をする。
「その、ちょっと話したいことあって……時間とれそうだったら、教えてもらえますか?」
「オッケーいいわよ」
人差し指と親指で○を作る紅の明るさに、ダイキはほっとする。
「お願いします」
彼女に頼んでおけば、今日中には時間をとってもらえるだろう。
だが、そういう日に限ってお互いに忙しい。
「森山くん。今時間とれるって」
「え、すみません、今から急ぎで確認しろって言われて」
「わかった。こっちは落ち着いてきたし。また後で声かけるわね」
「すみません~」
ダイキは半べそで防犯カメラの映像解析に向き直る。さっさと終わらせて、仲直りがしたい。
「終わった~、あれ? 先輩たちどこだろ」
予想よりも早く終わらせることができた。今ならまだ時間を取ってもらえるだろうと、ダイキはオフィスの中を、ぐるっと探してみる。
と、給湯室の中でコーヒーを淹れている二人を発見し、話しかけようとするが、気になる会話が聞こえてしまう。
「言ってないの? 絶対言った方がいいって」
「必要ねーだろ」
「あんたの口から聞くのと、誰かから聞いちゃうのとじゃ、違うんだって」
「だって今さら」
「そーいうとこがダメ……あ、あれ? 森山くん、もう終わったの?」
紅の声は、明らかに動揺している。
「はい……何ですか? 愛崎さん、俺にまだ何か隠してるんですか?」
前々から感じてはいたが、どうやら紅は愛崎とダイキの関係を知っているようだ。しかも、ダイキが知らないことも知っている。これ以上不安にさせられるのは耐えられない。狭い給湯室の出口を塞ぐように立ちはだかり、静かに怒りを立ち昇らせると、愛崎が焦る。
「バカっ、またお前のせいで」
「私のせいなの? ってか〝また〟ってなによ、〝また〟って!!」
「あ、い、ざ、き、さ、ん~?」
白状させようとにじり寄ると、愛崎も後退していく。
「何も隠してねーって! だいたい、過去は隠し事にならねーだろっ」
「内容によります」
「あ~ほらほら、飲みに行こ! 三人で、ね?」
紅に背中をぽんと叩かれ、ダイキはしぶしぶ納得した。
「元夫婦!?」
居酒屋で畳みのある個室に入り、とりあえずのビールで乾杯するや否や聞かされたダイキは、盛大に吹きだしてしまう。
「ちょっと~、かかったんだけど?」
「す、すみませんっ!」
眉間に皺を寄せる紅に、ダイキは全力でおしぼりを差し出す。と、横に座る愛崎があきれ顔で答える。
「驚きすぎだろ」
「驚きますよっ! なんで教えてくれなかったんですかっ」
仲がいいとは思っていたが、さすがに予想外だ。
「教えてたら、お前、あれこれ勝手な想像膨らませただろ」
「う……」
「〝やっぱり女がいいんですか~〟とか、〝仲良くしないでください~〟とか、メソメソ言いそうで言いたくなかった」
「そりゃ……言うかもですけど……」
ぐうの音もでない。ダイキだって、まさか自分にここまで女々しいところがあるなんて、愛崎と付き合うまで知らなかったのだ。だがそんなダイキの頭を、愛崎が慰めるように撫でる。
「安心しろ。何もしてねーから」
「え?」
「友情結婚ってやつよね」
紅が補足するように答え、愛崎が、まーそんなとこ、と相槌を打つ。
「キス、も?」
またうっかり余計なことを聞いてしまったが、お前な~と再びあきれ顔の愛崎の代わりに、紅がフォローに入ってくれる。
「それやって、なんか違うなってなったのよね」
「へえ……」
にわかには信じがたいことだが、そういえばセックスレスだと言っていたし、さすがにこれは本当のことなのだろう。
「もう離婚して五、六年かな。結局半年ももたなかったし、ね?」
そう言ってウィンクする紅に、愛崎が、だな、とかるくうなずく。その雰囲気から、すでに二人の間では〝過去の出来事〟なのだということが伝わってきて、ダイキはようやく少しほっとする。
「ま、というわけで以上! 私は帰るわ。邪魔しちゃ悪いし」
まだメニューも運ばれてきていないのに、紅が唐突に席を立つ。
「もう少しいてもいいだろ?」
引き留めるような愛崎の言葉に、紅がやれやれといった顔で答える。
「何言ってんの。そろそろデートしたいって言ってたじゃない」
「えっ?」
ダイキが驚くと同時に、今度は愛崎が盛大に吹きだす。
「きったな。二人して飛ばさないでよ」
「わり……ってか、デートしたいなんて言ってねーだろっ!」
ジョッキをダァンッと机に叩きつけ、愛崎が慌てたように抗議する。ダイキはそんな二人を思わず交互に見やる。
「あーそうでした。せっかく会えたのにけんかして気まずい~、仲直りしたい~だったわね」
「そんな言い方してねえっ!」
愛崎の顔が真っ赤だ。紅はそれを見てほほ笑み、ちゃんと話し合いなさいよと言って帰っていった。
「…………」
「…………」
なんとなく会話のキッカケを掴めずにいると、ふいに料理が運ばれてくる。
「はい、おまたせしました~、豆腐サラダと、焼き鳥セットです~」
並べられた料理を見つめ、ダイキはようやく口をひらく。
「……愛崎さん、俺に会いたかったんですね」
そんな素振りが微塵もなかっただけに、なんだか不思議な気分だ。
「なんだよ、そーだよ、悪いか!」
「……いえ、いや、だって……」
逆切れされ、ダイキは一瞬、言葉に詰まってしまう。それを見た愛崎が、大きなため息をついて、前髪をかきあげる。
「……お前さ、どうやったら俺を信用するんだよ」
「ッツ」
「ずっと疑ってるだろ。〝俺のことちゃんと好きかな〟って。そりゃ、逃げまくってた俺も悪いけど、疑われてばっかじゃ、気分わりー……っ」
「──ッツ……」
気づいたら、大粒の涙がぼろぼろとこぼれてしまっていた。
「な、泣くなよっ……もー、どうすりゃいんだよっ」
愛崎が驚いたようにおしぼりを手に取るが、ためらうようにぐっと握りこみ、横を向いてしまった。それがすごく寂しくて、ダイキは涙と一緒に堪えていたものがあふれ出てしまう。
「だって、い、つも俺からじゃないですか……ッ、LINEも、デートもエッチも、愛崎さんから来てくれたこと、一度もないっ……」
「──ッ!」
「ほ、とんど……えぐっ、き、既読スルーだし、俺、寂しくてっ……き、昨日のデートも、一か月ぶりなのに、結局俺から誘ったじゃないですかっ、ほんとに、会いたいと思ってるんですかっ」
泣きじゃくりながらもなんとかぶちまけると、愛崎がキョトンとした顔でこちらを見ていることに気づく。
「い、一か月も経ってたか?」
「経ってますよ!」
ダイキは即答する。間違うわけがない。毎日毎日、デートに誘ってもらえる日を心待ちにしていたのだから。ダイキの様子に愛崎もLINEの履歴を確認し、まじか、とつぶやく。
「二週間くらいの感覚だった……」
「……嘘でしょ」
さすがに意味が分からない、とダイキにしてはめずらしく怪訝な顔つきになってしまう。その反応を見た愛崎が、こちらもめずらしく慌てた様子で言葉を重ねる。
「いや、これマジなんだって。年取ると時間経つの早いんだよ。一か月なんて、一週間みてーなもんだから、あっという間……」
「なんですかそれ? 俺、ずっと待ってたんですよ!」
あまりにもあっけない言い訳に、むーっと頬を膨らませると、愛崎が再び謝ってくる。
「悪かったって! 先月忙しかったし、でもまさか、そんなに時間たってるなんて思わなくて……」
だがそこまで言って、ふいに真剣な顔になる。
「……そっか……ごめんな。俺が、不安にさせてたんだな」
そう言ってダイキの頭をぽんと撫で、ふっとほほ笑む。
「いつもお前から来てくれるから、甘えてた」
「……LINEとか、迷惑じゃなかったですか?」
ほぼ既読スルーだから、もしかしたらうっとおしいと思われているかもしれないとダイキは気が気じゃなかったのだ。だが愛崎は驚いたように首を横に振る。
「まさか。嫌な事件のあととか、お前のLINEのおかげでほっとしたよ。この間の、ほら、これとか」
そう言って見せてくれた画面は、くまのぬいぐるみとダイキのツーショットだ。二人で見られるように机に置き、過去をさかのぼる様にスクロールしていく。
「ほかにもこれとか、これも好きだな。何回も眺めてたし、でも、どう返事したらいいか迷ってる間に、タイミングがわからなくなって……」
「ッツ……ほんとに?」
さすがにしつこいかと思ったが、ここまで不安を溜めこんでしまったダイキは吐き出さずにはいられない。そんなダイキの様子に、愛崎は困り果てた様子で頭を抱える。
「まいったな。どうしたら信じてくれるんだよ。俺が悪かったのはわかったけど……その」
──と、愛崎がふいに表情を曇らせる。
「?」
そのままひどく不安そうな瞳で、ダイキの様子をうかがうようにちらりと見やる。
「……もしかして、もう嫌いになったか? 俺のこと……」
「へ?」
思わずキョトンしてしまうダイキに対して、愛崎は机に片肘をつき、そのまま頭を抱えるようにして突っ伏していく。
「なんか今、急に不安になった……お前に嫌われたらどうしようってっ……」
「──ッツ!?」
急にデレられ、ダイキはうまい言葉が見つからない。ただ、胸の奥がきゅーんと締めつけられ、どうにかしてしまいたい衝動だけが先走る。
「……今からうち、来ます?」
「……行く」
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