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第78話 吸い付き魔

 コース料理に舌鼓を打って、僕たちは談笑していた。それにしても、長いと思っていた新婚旅行ももう直ぐで終わってしまう。 「時間って、あっという間だね」 「だな……まあでも、これから何十年って一緒にいるんだから。これからだよ」 「うん、そうだね」  テーブルの上に置いていた僕の手に重ねてきて、優しく微笑んでくれた。その表情が、夕日やハワイの夜景よりも綺麗だった。  大きな夕日が水平線に沈んでいく、神秘的な景色よりも……僕を愛おしそうに、見つめてくる彼が何よりも美しい。  しばらくの間。僕たちはお互いの顔を見つめて、微笑み合っていた。ほんとこの人と結婚してよかった。 「湊、行こう」 「うん、花楓」  食べ終わって僕たちは、腕を組んで部屋に戻っていた。柑橘系の香りが漂ってきて、ぼくだけの人だと改めて自覚する。  いつものことながら、部屋に入るなり盛ってくる。腰を支えたまま、貪るようなキスをしてきた。  スーツのボタンを外していき、胸を触ってきた。全身がビクンとして、舌を絡めてきた。 「はあ……かえっ……んっ」 「みな……と」  お互いの荒い息遣いが聞こえてきて、口を離すと糸が引いていた。全身の力が抜けて、彼の胸に抱かれる。  柑橘系の香りが、段々と強くなってきていた。その香りに包まれているような、感覚になった。  僕のことをひょいっと、お姫様抱っこしてベッドまで連れて行かれた。優しく寝かされて、スーツを脱がされた。  ネクタイを外されて、ワイシャツのボタンを外していく。直ぐに前をはだけさせて、下着が見られる。  下着越しに右胸を舐められて、左胸は摘んだりされた。彼の腕にしがみついて、只々必死に快楽に溺れていく。 「んっ……あっ」  器用に後ろのホックを外して、一気に上まで上げられた。キスをしたまま、胸を触られて体がビクンと跳ねた。  首筋にキスをされて、吸い付いた。ほんと、キス魔だよね……だけど、この人のキスは頭がふあわとして気持ちよくなってしまう。  気がつくとお腹の辺りを舐められて、吸い付かれていた。キス魔改め、吸い付き魔なのかも……。 「ぷっ……」 「湊、集中して」 「う、うん」  自分の思考回路が面白くて、つい笑ってしまった。すると少しに不貞腐れた様子の彼に、怒られてしまった。  でもその表情が可愛くて、笑いが込み上げてくる。それを必死に隠して、行為に集中することにする。  ベルトを器用に外されて、ズボンを一気に下ろされた。下着越しに僕のを舐められて、変な声が出てしまう。 「んっ……」 「もう、濡れてるな」  舐めながら胸を触られて、熱が集中してくる。すると一気に下着を下ろされて、僕のを口に含み始める。  最初の頃より上手くなっているのか、それとも僕が敏感なのか……分からないけど、軽くイッてしまう。  口を離して彼は、何の躊躇いもなく飲み込んだ。どうして、あんな苦いものを飲めるのだろうか。  すると両足を持ち上げて、お尻を舐められた。気持ち良すぎて、何も考えること出来なくなってしまう。 「んっ……ひゃあ」 「気持ちいいか」 「んっ……あっ……」  次は舌を入れてきて掻き回されて、一気に快楽が押し寄せてきた。舌を出したかと思おうと、左足を上げて指を入れてきた。  一本二本と入れてきて、広げてきた。気持ち良いけど、もう指じゃ物足りない……僕がそう思っていると、指を抜いて僕の耳元で囁いた。 「湊、今日は上に乗って」 「えっ……なん」 「病院では積極的だっただろう」 「そ、それは……花楓が、怪我してたから」  僕がそう言って目を逸らすと、顎をクイっとされてキスをされた。自分のだけど苦くて、少し嫌だと思ってしまう。  それでも彼のキスが上手くて、体がビクンとしてしまう。僕の顔を見てウルウルさせて、懇願してくる。 「ダメ……か? ウルウル」 「……はあ、もう分かったよ。抱っこして」 「はいはい」  彼に起き上がらせてもらって、彼がベルトを外していた。その光景をマジマジと、見つめてしまった。 「そんなに見つめられると、照れる」 「つっ……そ、それは」 「ちょっと待ってて」  彼は凶器を取り出して、ゴムを取り出してそれをつけていた。こんなデカいものが入ってるって、僕の体おかしくなっているんじゃないだろうか。  その間、彼はスーツを脱いで近くの椅子に投げていた。そして寝そべって、僕に催促してくる。 「早く、跨って」 「う、うん……」  僕は彼の上に跨って、お尻に凶器をくっつけた。ゆっくりと腰を下ろすと、少しづつ挿っていく。  中々思うように挿らなくて、四苦八苦してしまう。するとニヤッとした彼に、腰を掴まれて一気に下ろされた。 「んっ……あっ」 「ふう……動くよ」 「んっ……はあ……」  腰を上下に動かされて、気持ちのいいところに当たる。優しくされたり、激しくされたりして何も考えることが出来ない。  そんな時だった。いつの間にか止まっていたクルーズの窓から、大量の色とりどりの花火が見えた。  それがあまりにも綺麗で、つい見惚れてしまう。しかし彼はそんなことお構いなしに、腰の動きを早くしてくる。 「綺麗な花火よりも、俺の上で舌に俺の紋様を浮かべている君の方が……何倍も美しい」  そう言って僕の体を引き寄せて、キスをしてきて花火の音が気にならなくなった。彼は僕のことを美しいって言うけど、彼の方が何倍も綺麗で美しい。  でも恥ずかしいから言ってあげない。舌を絡ませてきて、何度も何度も腰を上下に動かしてくる。  僕たちの荒い息遣いや、いやらしい水音が響いていた。肌と肌がぶつかる音が響いて、柑橘系の匂いが漂ってくる。 「みな……と、愛してる」 「ぼ……くも……んっ……あいし……てる」  再び優しくも激しくキスをして、より一層激しく動かされる。僕の中の彼が大きくなって、僕たちはほぼ同じタイミングでイッてしまう。  すると彼はニヤリと笑って、僕の体をひょいっと持ち上げて中から抜いた。抱きしめた状態で、起き上がった。  そして僕を座らせてから、後ろに来て抱きしめてきた。イッたばかりなのに、僕のを扱いて先っぽを擦られた。 「んっ……そんなにしちゃ……あっ」 「大丈夫、この後が気持ちいいから」  耳元で囁かれて耳を甘噛みされる。次の瞬間。感じたことのない快楽が一気に、下半身に集中していくのが分かった。 「もうまっ」 「いいよ、イって」 「んっ……ああっ!」

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